浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J15_0526A01: | 姉といふがごとし。今あまとは天竺の言を傳へたる |
J15_0526A02: | なり。十戒とは一者不婬。二者不偸盜。三者不 |
J15_0526A03: | 殺生。四者不妄語。五者不飮酒。六者不塗餝香 |
J15_0526A04: | 鬘。七者不歌舞觀聽。八者不眠坐高廣嚴麗床 |
J15_0526A05: | 座。九者不蓄金銀等寳。十者不非時食。これを沙 |
J15_0526A06: | 彌尼の受る十戒といふ。今少しづづこれを明さん。 |
J15_0526A07: | 初めの五つを且く置て。後の五つをいはば。不塗飾 |
J15_0526A08: | 香鬘といは。かうばしき物を身に塗り。鬘して莊る |
J15_0526A09: | 事なかれとなり。不歌舞觀聽といは。舞せず。見ず。 |
J15_0526A10: | 歌はず。聽ざれとなり。不眠坐高廣嚴麗床座といは。 |
J15_0526A11: | 高き廣き床に眠も居もせざれとなり。不畜金銀等寳 |
J15_0526A12: | といは。金銀を蓄へざれとなり。不非時食といは日 |
J15_0526A13: | の午より後にもの食ざれといふなり。これには淸る |
J15_0526A14: | 湯水をばいまず。又佛を供養せんとてかうばしき物 |
J15_0526A15: | を手に塗り。舞ひ歌などを舞ひも歌ひもし。見も聞 |
J15_0526A16: | きもせんは。過なるべし。又法の爲に高き床に登り。 |
J15_0526A17: | 功德の爲に寳を蓄へんには罪なるべし。 |
J15_0526B18: | 問菩提心を發せらん尼も。只さきの十戒ばかりにて |
J15_0526B19: | 有べき歟 答菩薩の尼は。あまとはさきの十戒の故 |
J15_0526B20: | にいふ。菩薩とは菩提心を發せれはいふなり。菩提 |
J15_0526B21: | 心の方には三聚の淨戒を受べし。一攝律儀戒萬の惡を離れんと |
J15_0526B22: | 契る二者攝善法戒萬の善をなさんと契る三者攝衆生戒萬の人を度さんと契るこ |
J15_0526B23: | の三つの戒は。數すくなけれども。事これ廣し。菩 |
J15_0526B24: | 薩の心を發す時。かくちぎり置てやうやうづづ行ふ。 |
J15_0526B25: | しかれば菩薩の男女はまづ五戒を持つ。菩薩の沙彌 |
J15_0526B26: | 沙彌尼は十戒を持つ。菩薩の比丘比丘尼は二百五十 |
J15_0526B27: | と五百とを持つ。これらは。並に三が中の初めの惡 |
J15_0526B28: | を離るる戒の中をやうやう形に隨ひてことに受け持 |
J15_0526B29: | つなり。又十重禁四十八輕といふ戒あり。三聚戒を |
J15_0526B30: | うけてそれを持つさまを知らせんとて委しくいへる |
J15_0526B31: | 也。しかれば善き師にまれ。若は佛の形像にまれ。 |
J15_0526B32: | 向ひて三聚の淨戒を受け終りて後。月の十五日と。 |
J15_0526B33: | つごもりとに。度ごとに十重禁をば誦し奉るべし。 |
J15_0526B34: | 問師に遇ひて受けんは爾るべし。形像の佛は。もの |