浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J15_0520A01: | 納め奉りて崇むべし。又忌日せぬは菩薩の戒にいめ |
J15_0520A02: | る事なり。しかればかならずその日經を讀むべし。 |
J15_0520A03: | 問逆修とて生るおりに四十九日の事するは何事そや |
J15_0520A04: | 答中有の旅を弔ふ事。其時に親しき人のせんずる功 |
J15_0520A05: | 德を兼てわれ仕置きつれはいよいよ目出たき事な |
J15_0520A06: | り。經には逆修三七日といへり。逆とはあらかじめ |
J15_0520A07: | といふ事ぞ。預めとは兼てといふ事なり。三七日と |
J15_0520A08: | は三七日行ふべしとなり。四十九日は七日七日を足 |
J15_0520A09: | せば違ふまじ。されは又ただ七日する人も此世には |
J15_0520A10: | あり。されども經のままならは本は三七日なり。中 |
J15_0520A11: | 有の旅は程定まりなし。七日も二七日も三七日も四 |
J15_0520A12: | 七日も五七日も六七日も七七日もあり。大方は七七 |
J15_0520A13: | 日にて定むる也。それより久しといふ事もあり。さ |
J15_0520A14: | れど七七を打まかせたる事とす。中有の間はいかに |
J15_0520A15: | まれ程もなきなり。三七日といは多くはそれには過 |
J15_0520A16: | ぎぬ。 |
J15_0520A17: | 問藥師經に四十九日の勤にて閻魔王の許より還り來 |
J15_0520B18: | といふ事を讀む。隨ひて還る人世にもあり。其はい |
J15_0520B19: | かなる事ぞや 答閻魔王の許へはいまだ死果ぬおり |
J15_0520B20: | にも往くことあり。若死果て後の中有に移りなば還 |
J15_0520B21: | り難し。生ながら往くとは夢などのやうにて心ばか |
J15_0520B22: | り往き還るなりされば經には夢より覺るが如しとい |
J15_0520B23: | へり。 |
J15_0520B24: | 問地藏菩薩觀音などの地獄にゆき閻魔王にあひて結 |
J15_0520B25: | 縁の人をこひ請け濟ひ給ふ事を聞く。それは實か |
J15_0520B26: | 答爾なり大悲の誓ひふかき菩薩の習ひとして。皆露 |
J15_0520B27: | ばかりの縁をも結ひつれは。それを力にて濟ひ給ひ。 |
J15_0520B28: | 苦にも代るべきには代りたまふなり。 |
J15_0520B29: | 問菩薩はいかなる形にてか地獄の門には至り給ふら |
J15_0520B30: | ん 答大師の云く。佛の形と閻魔王の形とに現じて |
J15_0520B31: | 入給ふ。さらねは獄率ふせいで入れぬなり。 |
J15_0520B32: | 問衆生の苦みに菩薩の代り。又人の親子。知れる人。 |
J15_0520B33: | 功德を作りて逝ける人をとふらふに其功德を得とい |
J15_0520B34: | ふ事意得す。佛法の習ひは。自業自得果とて。人の |