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J2190 菩提心集 珍海 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J15_0511A01: る事はよしなくやあるべき。答さらば萬の功德は皆
J15_0511A02: すて。惡事をのみして魔の眷屬となるべきか。汝に
J15_0511A03: 絹布をあたふる人あらば盜人つきなんとて投返して
J15_0511A04: ふるひ居たるべしや。但きぬを重ね著て盜人を防ぐ
J15_0511A05: わざをぞ構ふべき。魔事を怖れて決定往生を取らざ
J15_0511A06: らん。魔事や嬉しと思はん。わが爲には何の益ぞ。し
J15_0511A07: かれば行ひに入らんとては。まづ歸依佛歸依法歸依
J15_0511A08: 僧と申す又阿彌陀如來二りの菩薩と倶に行者の友と
J15_0511A09: なり給ふと説けり。思ふべしわれ今念佛を行ふ。定
J15_0511A10: めて來り伴ひたまふらんと念じ言へ。又大師釋迦牟
J15_0511A11: 尼佛かたじけなく二十五の菩薩をつかはして念佛の
J15_0511A12: 人を護り給ふなりと申しおもへ。又梵王帝釋四大天
J15_0511A13: 王は佛法を護り給ふ善神也。われを守りて障りなか
J15_0511A14: らしめ給へと思ひ言ふべし。しかれば魔のさまたげ
J15_0511A15: を禱るべし。又いたくいたれば魔事きほふ。時時は
J15_0511A16: 立出つつ心をゆかせといふ。又凡三歸は目出度事な
J15_0511A17: り。されば怖しく身の毛いよだだん時には必申せ。
J15_0511B18: 夜外に出んにかならず稱へよ。闇き時には羅刹人を
J15_0511B19: 取り噉ふ事あり。世に道心もなく其事となくて敵な
J15_0511B20: とあるべくもなき人。夜にはかに失て頓て搔けつや
J15_0511B21: うにてやみにたる事ありと聞ゆ。それは庭の端など
J15_0511B22: に獨ぼけ出たるを羅刹の取て去るなるべし。さる事
J15_0511B23: をしるしたるなり。さまでなけれども毒を吐きかけ。
J15_0511B24: 魂の汁を吸ひ取るものあり。能つつしむべし。これ
J15_0511B25: は魔ともなし。又かの阿修羅の帝釋をせむる時。天
J15_0511B26: の軍しゆらの勢に怖る時には。帝釋の御前なる幢を
J15_0511B27: 念ずればはたほこの力にて恐を除く。又二りの大臣
J15_0511B28: あり。伊遮那天婆留那天と名づく。かの左右の前に
J15_0511B29: をのをの幢あり。軍その幢を念ずれば心猛くなる。
J15_0511B30: 三寳は三つの幢の如し。これを念ずるに魔事の怖れ
J15_0511B31: なしといへり。
J15_0511B32: 問九品往生はいかに辨ふべき。答あらあらこれをい
J15_0511B33: はん。其上品の三生は菩薩の位定れる人。中品の三
J15_0511B34: 生は聲聞の善根を行ふ人。下品の三生は凡夫の罪人

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