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J2190 菩提心集 珍海 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J15_0510A01: 此下の一つの問答はかるがるしく人に見せあわくす
J15_0510A02: まじきなり。
J15_0510A03: 問いかにしてか心眼をひらくべきや。答まづ身を調
J15_0510A04: へ擧動をしづめよ。齋戒を身に持ち。半跏を居ずま
J15_0510A05: ゐにせよ。立居起臥に心をしづむれども居るを宗と
J15_0510A06: せよ。半跏とは片足を上にて居る。右の趺を左の䏶に
J15_0510A07: 置く。うるはしく坐て右の手を左の手の上にかさね
J15_0510A08: て足の上におく。扨息のいで入りに微の音あるやう
J15_0510A09: に覺ゆ。徐徐息を出し入るれば有か無かにしづまり。
J15_0510A10: よそよそに成りぬ。扨目をとづるやうにして心をわ
J15_0510A11: が面ざまにやり。心散りさわがば強に面に止めんと
J15_0510A12: もすまじ。但箭一つが内に心を運らし遊ばしめよ。
J15_0510A13: 籠の内の鳥の飛べども出ず。迯ねども遊ぶやうにせ
J15_0510A14: よ。扨やうやう包みつめて一間が内を想へ。後には
J15_0510A15: 居所ばかり。後には身ひとつ。後に貌に止めよ。扨
J15_0510A16: しづまらばわが眉の間を想へ。扨後に佛の眉間の相
J15_0510A17: を想へ。心くらくは。形像の眉間を見よ。能つらつ
J15_0510B18: らと見へて扨やうやう目をひさぐやうにして想へ。
J15_0510B19: 度かさなればをのづから明らかなるべし。七日ばか
J15_0510B20: り日ごとに二時三時づづも勤めて。夕さり夜なかな
J15_0510B21: どに痛く身を苦るしめずして習はかし行かば少しの
J15_0510B22: しるしを得てん。又鉢に水を入れて物をなげて水を
J15_0510B23: 動かしてやうやうづづ小物を投て後に水をしづめ
J15_0510B24: て。心の散り動き。心しづまるに喩へ知れ。かくす
J15_0510B25: れば心しづまりぬ。これを禪定といふ。心しづまり
J15_0510B26: ぬれば心眼をのづから開けぬ。水しづまりて影あら
J15_0510B27: はるるが如し。この行ひ佛道の近き門なり。心を一
J15_0510B28: つにすとは是なり。又阿彌陀佛阿彌陀佛と申し居て
J15_0510B29: これを得る事もあり。其心を得て申さば今すこし好
J15_0510B30: かるべし。此生に心眼を開き得ずとも次の生に疾く
J15_0510B31: ひらけん事。此つとめによるべし。今習はずは後に
J15_0510B32: も得がたかりなん 上の一ことおもくせよ
J15_0510B33: 問よろづの善事には魔事のさまたげありと聞く。今
J15_0510B34: めでたき行ひに入らば魔事さだめて競ひなん聞えた

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