浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J09_0841A01: | せさるに二といふは一には罪を造る時乘せす其故は |
J09_0841A02: | かくのごとく罪を造れは念佛申とも往生不定なり |
J09_0841A03: | と思ふ時に乘せす二には道心の發る時乘せす其故は |
J09_0841A04: | 同く念佛申ともかくのごとく道心ありて申さんする |
J09_0841A05: | 念佛にてこそ往生はせんずれ無道心にては念佛す |
J09_0841A06: | ともかなふへからすと道心を先として本願を次に思 |
J09_0841A07: | ふ時乘せさるなり次に本願に乘するに二の樣と云ふ |
J09_0841A08: | は一には罪造る時乘するなり其故はかくのごとく罪 |
J09_0841A09: | を造れは決定して地獄に落つへし然るに本願の名號 |
J09_0841A10: | を唱ふれは決定往生せむ事の嬉さよと喜ふ時に乘す |
J09_0841A11: | る也二には道心發る時乘するなり其故は此道心にて |
J09_0841A12: | 往生すへからすこの程の道心は無始以來發れとも未 |
J09_0841A13: | た生死を離れす故に道心の有無を論せす造罪の輕 |
J09_0841A14: | 重を云はす唯本願の稱名を念念相續せん力により |
J09_0841A15: | てそ往生は遂くべきと思ふ時に他力本願に乘する |
J09_0841A16: | なり |
J09_0841A17: | うけかたき人身をうけてあひかたき本願にあひ |
J09_0841B18: | ておこしかたき道心を發してはなれかたき輪迴 |
J09_0841B19: | の里をはなれて生れかたき淨土に往生せん事は |
J09_0841B20: | 悅の中の悅なり |
J09_0841B21: | 第五明求道難中自六 一にうけかたき等とは涅槃 |
J09_0841B22: | 經北本二十三之四丁に六の値遇し難き事を擧ぐる中の第五に云 |
J09_0841B23: | はく難得人身文寳積經九十六之初丁に云はく人身難得 |
J09_0841B24: | 文優婆塞戒經六之初丁に云はく人身難得文往生要集上本四十八丁 |
J09_0841B25: | に云はく無量生死中得人身甚難文法苑珠林六十五之二十三丁 |
J09_0841B26: | に雜阿含を引きて云はく爾の時世尊爪甲に土を擎け |
J09_0841B27: | 諸比丘に告け給はく意に於て云何我爪上の土を多と |
J09_0841B28: | せんや大地の土を多とせんや諸比丘佛に白して言は |
J09_0841B29: | く世尊爪上の土は甚だ少なく大地の土は至つて多 |
J09_0841B30: | し乃至數を算し比となすへからすと世尊諸比丘に告け |
J09_0841B31: | 給はく人道を得る者は爪上の土の如く非人に墮する |
J09_0841B32: | 者は大地の土の如し大論二十八之十二同此説と如是得難き人身を |
J09_0841B33: | 得るを云ふ二にあひかたき等とは釋に云はく今逢 |
J09_0841B34: | 釋迦佛末法之遺跡彌陀本誓願又云はく遇聞希有 |