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J1430 吉水大師小消息諺解 貞極 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0840A01: 八十九の願有りて十念乃至五念三念一念の者までも
J09_0840A02: 來り迎へんとの給ひて現其人前と誓ひ給へり其意を
J09_0840A03: 法事讃には種種法門皆解脱無過念佛往西方上
J09_0840A04: 盡一形至十念三念五念佛來迎直爲彌陀弘誓
J09_0840A05: 重致使凡夫念即生とのへ給へり
J09_0840A06: 諸行の中に念佛を用るはかの佛の本願なる故な
J09_0840A07: り今彌陀の本願に乘して往生しなんに願として
J09_0840A08: 成せすと云事あるへからす本願に乘する事は信
J09_0840A09: 心のふかきによるへし
J09_0840A10: 第四顯去行勝 諸行の中等とは行に正雜二行あり
J09_0840A11: 先つ正行とは專ら三部經によりて行を行す其中亦五
J09_0840A12: あり讀誦禮拜觀察讃歎の四を助業とて念佛の助けに
J09_0840A13: なす行也念佛の一は正業にして善導大師の釋に一心
J09_0840A14: 專念彌陀名號行住坐臥不問時節久近念念不捨者是
J09_0840A15: 名正定之業順彼佛願故と云へる是れ也雜行とはこの
J09_0840A16: 正助二業を除きて以外自餘の諸善を悉く雜行と名く
J09_0840A17: 正行五種の中には獨り稱名念佛を以て正定業となす
J09_0840B18: 稱名念佛はこれ彼の佛の本願の行也故に之を修する
J09_0840B19: ものは彼の佛願に乘して必す往生する事を得る也
J09_0840B20: 今彌陀等とは露程も心をおかす打任せて賴み奉る一
J09_0840B21: 念か起れは其時即ち本願に乘する也本願にだに乘し
J09_0840B22: なは命終の時かの國に生せん事聊も違ひあるへか
J09_0840B23: らす大師釋して稱我名字下至十聲乘我願力若
J09_0840B24: 不生者不取正覺と云ひ又若有衆生得生西方
J09_0840B25: 無量壽佛國者皆乘阿彌陀佛大願業力爲增上縁
J09_0840B26: と述へ給へる皆この意也願として成せす等とは是
J09_0840B27: れ行者往生の願を云ふ大經の上に云ふ人有至心精
J09_0840B28: 進求道不止會當剋果何願不得大論第七にも
J09_0840B29: 亦この説あり本願に乘する事等とは信心と云へはと
J09_0840B30: て高上にはあらず唯本願を疑はさる心にて即ち南
J09_0840B31: 無の願心也これを橫の三心とも云ふ如何なる惡人な
J09_0840B32: れはとて心に助給へと思ひ口に南無阿彌陀佛と唱ふ
J09_0840B33: れは佛の本願に乘して必す生るる也されは上人の給
J09_0840B34: はく他力本願に乘するに二あり乘せさるに二あり乘

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