浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J09_0842A01: | 法此復最爲難希有の法とは今の本願名號を指す永觀の十因に云はく幸 |
J09_0842A02: | 今値彌陀願如渡得船文大經に云はく若聞斯經 |
J09_0842A03: | 信樂受持難中之難無過此難斯經とは本願名號を指す三におこし |
J09_0842A04: | かたき等とは要集上本二十八丁に云はく遇佛敎亦難縱遇 |
J09_0842A05: | 佛敎生信心亦難乃至應離苦海往生淨土文所謂 |
J09_0842A06: | 信心は今の道心也苦海は今の輪迴也故に道心と云へ |
J09_0842A07: | ども深固の菩提心にはあらす今は但至心信樂の願心 |
J09_0842A08: | にして助け給への一念也四にはなれかたき等とは |
J09_0842A09: | 輪は車の輪又は汲井の輪也一切衆生生死の衢を迴り |
J09_0842A10: | て止まる事なき事車輪の如し楞伽經に云はく諸有趣 |
J09_0842A11: | 中有二十五流轉不息如汲井輪文刊定記一之十四 丁に |
J09_0842A12: | 云はく生已後死死已還生生死不停故名輪轉乃至無 |
J09_0842A13: | 常經云循環三界内猶如汲井輪文里とは無始以來 |
J09_0842A14: | の舊里也五に生れかたき等とは一毫未斷常流の凡夫 |
J09_0842A15: | 報土に生するは未曾有の事なれは生れかたきと云 |
J09_0842A16: | ふ六に悅の中の悅とは其悅は言語道斷不可思議の事 |
J09_0842A17: | 也此悅の字はいそいそとして外に顯るる悅也 |
J09_0842B18: | 罪は十惡五逆の者も生すと信して少罪をも犯さ |
J09_0842B19: | しと思へし罪人なを生る况や善人をや行は一念 |
J09_0842B20: | 十念なをむなしからすと信して無間に修すへし |
J09_0842B21: | 一念なを生る况や多念をや |
J09_0842B22: | 第六示機行信 十惡とは殺盜婬妄綺語惡口兩舌貪 |
J09_0842B23: | 瞋癡也是れ身に三口に四意に三也委くは珠林等を見 |
J09_0842B24: | るへし五逆とは殺父殺母殺阿羅漢破和合僧出佛身 |
J09_0842B25: | 血也偖て超世獨妙の彌陀法王なれはいかなる罪過 |
J09_0842B26: | 重き者なりとも唯一向に賴み上れは其罪は消え失せ |
J09_0842B27: | て十則十生する事何の疑ひあらんや但し人をえりき |
J09_0842B28: | らひせざるぞ彌陀本願の貴き所也元祖大師蓮生法師 |
J09_0842B29: | への御返事に淨土宗の肝心此度往生し候事は人には |
J09_0842B30: | よらす候誰誰も唯申せは助かると計り心得て世に比 |
J09_0842B31: | なき惡人なれとも南無阿彌陀佛と唱へ居れは一念 |
J09_0842B32: | にても決定往生を遂る也此外に別に心得候へは往生 |
J09_0842B33: | しそこなひ候又大師の眞筆に云はく佛説にまかせて |
J09_0842B34: | 六字を稱れは佛の本願に乘して必往生を遂候別に心 |