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J1420 和語灯録日講私記 義山・素中 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0831A01: 子息小次郞直家存命なれは御君達等とはあそはされ
J09_0831A02: けるなるへし東鑑第十九卷承元二年の處に小次郞直家の事あり傳文第廿七十七丁に載せり尚ほ東鑑の中承元の末
J09_0831A03: を考へし
J09_0831A04: ある時の御返事
J09_0831A05: 此れ亦傳文に載す此の御返事は了惠の私の注の如く
J09_0831A06: 入道さまさまの現瑞を感したるを上人へ申あけたる
J09_0831A07: 時の事也傳文にも十三丁蓮生か往生うたかひあるまし
J09_0831A08: きよし或は佛の告を蒙り或は不思議の奇瑞ともの侍
J09_0831A09: けるを上人に申入れける事かくれなかりけれはと
J09_0831A10: あり○三十四丁いつか御のほり候へきとは次上の御返事
J09_0831A11: には老母のいたはりの事を仰せ遣はされしと其意相
J09_0831A12: 違なるに似たり案するに此の御返事は建永元年四月
J09_0831A13: 歟或は其の前年元久二年の比なるへし若し爾らは
J09_0831A14: 前の御返事は此れより前にて此の御返事の時は老母
J09_0831A15: も死去し給ふ時にや覺束無し但し消息往來の時節一
J09_0831A16: 决し難けれは此義も愚推なり尚ほ傳文廿七卷十八丁
J09_0831A17: 及ひ同卷二丁の處ひさしく上人につかへたてまつりけ
J09_0831B18: りと云ふ下の隨聞記見合せて能能考ふへきものなり
J09_0831B19: 三十五丁四月三日とは傳文十六丁事義に料簡あり往きて見
J09_0831B20: るへし云云上來熊谷への御消息の下翼賛并に隨聞記見
J09_0831B21: 合せて辨すへき也
J09_0831B22:
J09_0831B23: 往生淨土用心
J09_0831B24: 此章傳文第廿三卷に載之彼に云或人往生の用心に
J09_0831B25: つきて條條の不審を尋申たりけるに上人の御返事云
J09_0831B26: とあり翼賛并に隨聞記を見合せて辨すへし○うたか
J09_0831B27: ひの心たにも候はねは等とは如隨聞然るに人多
J09_0831B28: く雖賴他力實に他力の意を不知數遍の行者は自
J09_0831B29: 己をたのみて一念十念を輕んす此の義甚た非也三
J09_0831B30: 萬六萬も他力一念十念も實に非他力往生不叶也
J09_0831B31: 喩へは伏見の川はたにて船に乘るに常の人は定めの
J09_0831B32: 通りに船賃を出して乘るに若し乞食非人躰の如き者
J09_0831B33: は定めの船賃無けれは訴訟し大悲をこうて乘らんこ
J09_0831B34: とを願ふに志有る船頭なれは爾らは乘すへきが何と

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