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J1420 和語灯録日講私記 義山・素中 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0832A01: 錢は何程有ると尋ぬるに漸く是に一錢ありと答ふ亦
J09_0832A02: 一人は五錢三錢と答ふ爾らは其の有り合にて乘せん
J09_0832A03: とゆるす亦一人は是に十錢有りと答ふ船頭の云ふ
J09_0832A04: 其れは重疊の事其方には不足無しとて心よく乘する
J09_0832A05: なり今亦如是定めの通りに賃を出す者は平生五萬
J09_0832A06: 三萬の行者訴訟して乘る者は臨終の一念乃至十念の
J09_0832A07: 機也縱令ひ五萬六萬の分限者か數にあかして出す
J09_0832A08: とても船に乘らねは大坂まて水の上を步きて行くこ
J09_0832A09: とはならぬ船に乘らねはならぬ也亦乞食非人躰の一
J09_0832A10: 錢十錢出す者も同しく船に乘らねはならぬなり是れ
J09_0832A11: 同しく共に他力の船に乘するなりされは三萬六萬の
J09_0832A12: 行者も他力を離れて自分の功にては往生極樂の水
J09_0832A13: 路は船無けれは叶はぬ事也此喩能能解了して只深く
J09_0832A14: 他力を信すへし如是心得れは彼の一念義の多く申す
J09_0832A15: は自力を勵すなとの僻見もをのつから分明に顯るる
J09_0832A16: なり○上品にむまれ候とは求上品往生別有七義
J09_0832A17: 勝禮讃纂釋中釋一二十七丁出之往見よ○三十九丁情なきとは
J09_0832B18: こころとよむへし傳文には心に作る○四十丁たた御ず
J09_0832B19: ずをくらせ等とは此の處一つと云ふ文字あるへき也
J09_0832B20: 次下四十九丁の註にも八つの事しるしてまいらせ候と有
J09_0832B21: り此一段八箇條の内なり脱字と見へたり御傳にも脱
J09_0832B22: せり兩處ともに入れて見るへし○候めればとは候な
J09_0832B23: れはと云ふ詞也父子相迎上末四十六丁四十一丁高聲は大佛を
J09_0832B24: おかみとは大集日藏分第九十三丁念佛三昧品云大念見
J09_0832B25: 大佛小念見小佛取意文也選擇上廿七丁所引なり鈔二卷具文を引けり感師此の文を釋
J09_0832B26: して群疑論七卷三十丁云大念者大聲稱佛也小念者小聲稱佛也
J09_0832B27: 探要記十四之六十三丁言日藏分中無此文者且凖惠心具に記主の釋あり要集中本二十四丁同記五之三十七丁往見せよ○念
J09_0832B28: するは佛のかずへも等とは念の字脱せり古き書本の
J09_0832B29: 錄に念するは念佛のかずへもとあり此れ念するも又
J09_0832B30: 念佛の數へ入ると云ふの義也本より念佛に三種あ
J09_0832B31: り彼の慈恩の通賛中 卷十八丁云念佛に有三一には心念心
J09_0832B32: 中に繫念す二には輕聲念自耳に聞くか故に三には高
J09_0832B33: 聲念有十種功德西要下本二丁决疑鈔二引之今は第一の心念の
J09_0832B34: 事を云へり總して此の處は通賛の三種の念佛を仰せ

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