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J1420 和語灯録日講私記 義山・素中 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0828A01: 九品の來迎に報化を論するは常途の事也爾るに今の
J09_0828A02: 尋は不分別九品唯臨終の來迎を尋ぬ御答に雜行
J09_0828A03: と念佛に約して報化を論し玉ふ此義未得他處釋
J09_0828A04: 尚待其檢耳况や念佛も餘行を雜へ或は疑心を雜ゆ
J09_0828A05: る等の御釋定んて有所據重ねて尋見るへし云云上三品は
J09_0828A06: 報佛中下六品は化佛の來迎は宗の相傳なり具には玄記六之十五丁散記二之三十五丁述聞賛の論題なり○十五丁建久二
J09_0828A07: 年とは元祖五十九歳の御時也
J09_0828A08:
J09_0828A09: 御消息
J09_0828A10: 此の消息は御傳第二十二卷に載す傳文に云或人不註名字
J09_0828A11: 上人の勸化に歸して後ち安心起行のやう細かに尋申
J09_0828A12: けるに付てしるしつかはされけるとあり爾るに此の
J09_0828A13: 消息の御文躰甚た禮儀ありて見ゆれは若は月輪殿
J09_0828A14: の北の方へ遣はされける御返事なるにや覺束無し但
J09_0828A15: し此の卷の末五十一丁に九條の北の政所へ進する御返事
J09_0828A16: 二通あり其の内三心を載せたる本は古人僞書と申し
J09_0828A17: 傳へたり餘の和語の書に文章も似す義勢もたかへ
J09_0828B18: りと有り此の説より見れは今此の御返事は月輪殿の
J09_0828B19: 北の方へ遣ほされしものとも不見是は正しく三心
J09_0828B20: の事を載せたる御文なれは也扨文中は翼賛并に隨聞
J09_0828B21: 記可見合也○十七丁人のはからひ申すへ事にても候
J09_0828B22: はすとはきの字脱せり申すへき事なり○十八丁善導和
J09_0828B23: 尚此の三心を釋していはくとは自下三心の沙汰は傳
J09_0828B24: 文第十八卷及ひ廿二卷の處の隨聞記に委しく記せ
J09_0828B25: り見合せて辨すへし○十九丁心のたけのうるさきとは
J09_0828B26: 世の人の心のつたなきを云なり○とりなしてとはと
J09_0828B27: りなをしてなり言心は其の心の拙きをとりなをして
J09_0828B28: なり○さとりあさき世の間の人の心の中をばしらず
J09_0828B29: とは此れまては右の出家隱遁者の方の心のつたなく
J09_0828B30: 淺きを云なり此方のさとりあさき心の中をば他人は
J09_0828B31: 不知と也上のとりなしてと云ふを爰にて可心得
J09_0828B32: ○貴がりいみしかるをとは此れは他人の方より此
J09_0828B33: 方を貴かりいみしかる也○是こそは本意なれとは隱
J09_0828B34: 遁者の方にて其れを是と思ふこと也○しゑたるとは

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