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J1420 和語灯録日講私記 義山・素中 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0818A01: へ進せらる由之衆徒の訴訟もやみにしが其後興福
J09_0818A02: 寺の欝陶猶不止同二年九月に蜂起す爾れとも是れ
J09_0818A03: も無事衆徒のいきとほりも次第にゆるくなりにし
J09_0818A04: かは上人總しては生死を厭ひ佛道に入るへきいは
J09_0818A05: れ別しては無智の道俗男女の念佛するによりて諸宗
J09_0818A06: のさまたげと成るへからさる旨を聖覺法印に筆を執
J09_0818A07: らしめて演へ玉ふ狀也御傳卅一卷同卅二卷意爾るに今登山の狀と
J09_0818A08: あるは聖覺の執筆にて山門へ遣さるると見へたり先
J09_0818A09: つは門弟の爲め亦は南都山門のいきとほりをも彌
J09_0818A10: 止めしめんと思召て此の章を書き玉ふ也總して此狀
J09_0818A11: は佛道修行する者の爲別しては淨土一宗の意不過
J09_0818A12: 此章故に此の一段は殊更大切にして拜見すへき也
J09_0818A13: 凡そ佛の出世一代五時半滿の經を説き玉ふの大意出
J09_0818A14: 離解脱の大旨此の外に全く別の意趣無し尤も仰きて
J09_0818A15: 甘心すへきなり扨文中に至ては御傳第卅二卷隨聞
J09_0818A16: 記を以て辨すへし但し至不足今補之也○五丁顯宗
J09_0818A17: 密宗とは二敎論上卷云佛有三身敎則二種應化開説名
J09_0818B18: 曰顯敎言顯畧逗機法佛談話謂之密藏言秘奧實
J09_0818B19: 已上謂く顯とは他受用應化身の所説隨機の法門文義
J09_0818B20: 顯露にして淺近の智能く解了し易し方便隨機權門
J09_0818B21: の施設なり密とは諸佛秘密の奧藏甚深究竟の内證也
J09_0818B22: 敎理幽玄にして機情更に及ひ難し兩部の敎三部の法
J09_0818B23: 倶に是れ法界躰性自受法樂の境界也或は一代聖敎
J09_0818B24: の中に陀羅尼藏を不説經法是名顯敎或は陀羅尼
J09_0818B25: 藏を説く經を名顯密敎此の二敎は共に釋尊の所説
J09_0818B26: 也是約能説敎主共名顯敎此の中の陀羅尼を雜部
J09_0818B27: の眞言と名くる也次に鐵塔涌出の三部秘經は大日
J09_0818B28: 如來の所説是を名密敎也大原句解一卷三十五丁辨之○大乘小乘と
J09_0818B29: は先小乘者運小機至小果謂く依因縁敎悟生
J09_0818B30: 空理修自利行取灰斷果不求大果闕於利他
J09_0818B31: 故名曰小次大乘者運大機至大果大者普遍廣博
J09_0818B32: の義也謂運一切蠢蠢群生證大覺果也乘者運載之義
J09_0818B33: 木母集初丁五丁五敎要集十一丁頌義七の二丁の意なり○權敎實敎とは天台四敎義十
J09_0818B34: 九丁云權是暫用之名實以永施爲義是則三敎暫赴

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