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J1420 和語灯録日講私記 義山・素中 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0799A01: とは是れ別して世俗の謬りなり就之現證あり泉州
J09_0799A02: 岸和田澁谷孫左衛門之母妙祐信女傳を見るへし新聞往生
J09_0799A03: 全傳下卷初丁二丁誠に親子ともに愛執流轉の因縁となるへき事
J09_0799A04: 也尤も正すへき事なり○いきてつくり候功德とは逆
J09_0799A05: 修善根の事次下二十六丁にもあり○人のまもりをゑてと
J09_0799A06: は祈禱の守なるへし○十二丁わわくに物くくるとはわ
J09_0799A07: わくとは誑惑と云ふ事なり人をたふらかすを云也昔
J09_0799A08: は人をたふらかして世を渡る僧を誑惑法師と云ふ且
J09_0799A09: つ誑惑ともいへり雜談集にも見へたり今わはくとあ
J09_0799A10: るはわうはくと假名に書きたるうの字を落してわは
J09_0799A11: くと寫しあやまりたるなり或は中畧の語にてわわく
J09_0799A12: と云歟世に知る人少し委くは湛澄師の歸命本願鈔要
J09_0799A13: 解上十二丁評之又誑惑法師の事雜談集九二十一丁委出之誑
J09_0799A14: 惑の字は東鑑なとにも見へたり○答つみにて候とは
J09_0799A15: 此の御答を案するにかやうの人に物くるるは施者も
J09_0799A16: 罪あるへしとなり物くるるは仁慈にて功德の方なれ
J09_0799A17: とも誑惑する方は罪なれはなり但し其の罪に輕次
J09_0799B18: 重あるへし料簡すへじ或は親子夫妻の中なとにて其
J09_0799B19: の親にかくし其の夫にかくして佛事門に入れ或は他
J09_0799B20: の貧苦を救ふ等は此れ輕罪なるへし功德の方もあ
J09_0799B21: りかすむる方もあるか故に又爲自身他の物を僞り
J09_0799B22: かすめて人にくるるなとは次罪なるへし又一向他人
J09_0799B23: の物を盜み取りて與へは重罪たるへし○經をしてと
J09_0799B24: は經を讀み習ひて後ち或は常にも先つ供養してよむ
J09_0799B25: へき歟と尋ぬるならん○經千部等とは此の答にさ
J09_0799B26: も候ましと此の御答は常途に違へり其の功百千万に
J09_0799B27: 積まは尤も供養すへき事也其の義古來より是れ多し
J09_0799B28: 爾るにさも無くともと仰せらる私に案するに讀經數
J09_0799B29: 千万に積りなは供養し回向するに功德を得る事は
J09_0799B30: 元祖も其の御意あるへけれとも總して元祖は隱遁の
J09_0799B31: 御身にて物事のぎやうやうしきことを常に好み給は
J09_0799B32: さる故に如此仰せらるるにや總して供養とあれは
J09_0799B33: 華香莊嚴まて美美しくもすることなれは華麗を退け
J09_0799B34: 給ひての事なるへし即ち次下の一條にて其の心を知

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