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J1420 和語灯録日講私記 義山・素中 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0763A01: と存するあやまりをことはり玉ふ也○よしなき臨終
J09_0763A02: 正念をのみいのる人おほくあるとは此の御詞は常に
J09_0763A03: 臨終正念をは祈りもしねかうへしと當卷にも有り廿六丁を見よ云云
J09_0763A04: せらるるに相違する樣なれとも此の意は平生はう
J09_0763A05: とうとしく申して只臨終のとき正念になりて申さん
J09_0763A06: すると思ふ也正念ならされば申されず申さざれは
J09_0763A07: 往生は不定なれは只臨終たに正念なれはよきと心得
J09_0763A08: ておる人の事を云へり故によしなきと云ひ正念をの
J09_0763A09: みと云へり心を付て見るへしされは臨終に我れ正念
J09_0763A10: に住してとのみ思ひて當時の念佛の外に偏に臨終を
J09_0763A11: のみ祈る者の事也此の書第三の卷四十七八 丁にも此の事
J09_0763A12: 出てたり以彼今を照見るへし此の意自ら分明なる
J09_0763A13: 也又第四卷二十九丁已下にもあり此法語を閑亭後世物語下之十一丁にも載せたりかく
J09_0763A14: あれはとて又信心决定の念佛者は全く臨終は祈らぬ
J09_0763A15: ものなんと心得へからすそれは彼の一念義の方の勸
J09_0763A16: めになりて元祖の嫌ひもの也此の意閑亭物語下之十五丁に出たり難心得事也
J09_0763A17: 五十四丁總してをなしく念佛を申す人なれともとは此の
J09_0763B18: 處にて今時の尼道心なと持齋するとて在家へあられ
J09_0763B19: ぬこととも云ひ聞かするの類其外經陀羅尼要文なと
J09_0763B20: 勸むる者ともの有ること尤も敎誡すへきこと也○
J09_0763B21: 五十六丁およひ他の一切の凡聖等とは他の善根なれと
J09_0763B22: も自分の善となること譬へは花を一本佛に獻するに
J09_0763B23: 是の花は衆生共業の所感の花也是以て今迄他の花
J09_0763B24: も人許之我か花になる是ら共變の諸法と云ふ一切
J09_0763B25: 諸法皆亦爾也さるゆへに人の獻花を見て我か心に許
J09_0763B26: して此を隨喜すれは一分我か善根となるなり起立塔
J09_0763B27: 像等の善亦然也共業所感とは喩へは物を成すに大勢寄合ひて金銀を出し合せて其物を成すが如きなり
J09_0763B28: の故に他の善根をも回向する此を隨喜の回向と云也
J09_0763B29: 爾るに凡夫の習ひとて一切の作善にあひて雖起嫉
J09_0763B30: 妬心未生隨喜心誠可愼者哉云云○金剛のことく
J09_0763B31: してとは金剛は金中の精牢なるもの也今四重の破人
J09_0763B32: に不被破壞云也是れ亦分際相應の金剛なるへし
J09_0763B33: 五十九丁次に起行といは等とは疏并に選擇第二章の意
J09_0763B34: を以て辨すへし○六十二丁釋し給ひたれはとは上來は禮

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