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J1420 和語灯録日講私記 義山・素中 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0752A01: 夜七日なり○すすろ事どもとは此の詞は處處に用ひ
J09_0752A02: かゆる也文選に坐自損と云ふ語を李善の注に無
J09_0752A03: 故自損曰坐也源氏葵の卷にすすろなる事とある
J09_0752A04: を抄に心にもあらぬなりと今此等の意ならん翼二十一之十七丁
J09_0752A05: 同四十三之六丁○すかさるとは當卷二十二丁の處にあり○一いか
J09_0752A06: にもいかにも等とは此段も傳廿一卷十七丁に在り隨聞に具
J09_0752A07: なり○最後の正念を成就してとは先つ平生の念佛に
J09_0752A08: て臨終は必す正念なるへけれとも尚を正念を祈りも
J09_0752A09: し願ひもすることは若しや惡縁にも遇ひなは心の
J09_0752A10: 亂れんことを恐れて也設ひ平生五萬三萬の念佛者に
J09_0752A11: てもあれ臨終に不計異縁に遇ふましきものに非す
J09_0752A12: 喩へは千貫目持ちか大晦日の支度は平生より心掛け
J09_0752A13: て置くは更に氣つがひは無けれとも若し大晦日に
J09_0752A14: 俄に或は火事或は盜人に取らるるなとの不仕合出來
J09_0752A15: れは何ほと平生の支度は有つても其日に俄に拂ひは
J09_0752A16: ならぬ樣なもの也勿論其の身代なれは大晦日か延
J09_0752A17: ひたらは拂ひもなるへけれとも其日にはならぬもの
J09_0752B18: 也臨終の者も俄に惡縁の不仕合にあへは順次の往生
J09_0752B19: はならぬ也若し其命終か延びたらは亦正念にもなる
J09_0752B20: へけれともあぶなき時節なれは兼ねてより正念をは
J09_0752B21: 祈るへき也此一段は此事を示し玉ふ也○一生二生等
J09_0752B22: とは彼の隨聞の如し○二十六丁あなあさましとはあなと
J09_0752B23: はあらあさましと云ふこと也古語拾遺に云古語に事
J09_0752B24: 之甚切皆稱阿那歸命上末三丁○あさましとはあはれと云
J09_0752B25: ふ事也○一念佛はつねにおこたらぬか等とは此段も
J09_0752B26: 傳廿一卷十八丁に在り隨聞を見るへし○つねにおこた
J09_0752B27: らぬとは惠心も常念を勸め玉ふ其次上廿丁の處に記
J09_0752B28: せり○一發心已後等とは散善義十五丁の釋也最初發心
J09_0752B29: の一念よりなれは即ち長時修也○又云一心專念等と
J09_0752B30: は同九丁の釋也扨此文具に辨せんと思はは御傳第六卷
J09_0752B31: 隨聞を往て見るへき也所詮此釋は行者の無間修を明
J09_0752B32: し玉ふ也尚を委細は彼れに記せり宗旨肝要の妙釋
J09_0752B33: なれは卒爾には難解可甘心甘心○一けにけにしく
J09_0752B34: 等とは此段も傳第廿一十八丁に在り隨聞に具也○ゆゆ

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