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J1420 和語灯録日講私記 義山・素中 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0750A01: 生極樂往生之業念佛爲先其念佛心必須如理故
J09_0750A02: 具深心至誠常念三事と釋して次に迦才師の淨土論
J09_0750A03: を引きて常念有三利益明し玉へり同中本二十一にも常念の事をは釋すなり
J09_0750A04: ○三心のやうとは三心のありさまなり○無下とは最
J09_0750A05: 下の詞也是れよりやすきことは無しと也歸命上本十九丁○あ
J09_0750A06: なかちとは強の字にてしひてと云ふこと也○雜毒虚
J09_0750A07: 假の善とは疏に貪瞋邪僞姦詐百端惡性難侵事同蛇
J09_0750A08: 蝎雖起三業名爲雜毒善亦名虚假之行不名
J09_0750A09: 眞實業也と釋せり云云二十一丁ゆめゆめとは努力の字な
J09_0750A10: り努は用力也勉也力は勤也又ゆめゆめとはいまし
J09_0750A11: むる詞也万葉に謹の字勤の字をゆめゆめと訓せり云云
J09_0750A12: また歌に『年年よそふ我か舟こがん天の川風は吹と
J09_0750A13: も波たつなゆめ』とありそれを重ねてゆめゆめと云
J09_0750A14: 也兼好か家集にも『舟しあればちひきの石もうかぶ
J09_0750A15: てふ誓の海に波たつなゆめ』と讀めり又はつとめよ
J09_0750A16: の意もあり歸命本願抄要解中三丁桑葉和歌抄下二十八丁
J09_0750A17: 御意にかなふましとは本願の文にも唯除五逆誹謗正
J09_0750B18: 法とこそあれ實には攝し玉ふ故に不取正覺の外には
J09_0750B19: あれとも佛の御意に叶はぬ事となれはこそ五逆と謗
J09_0750B20: 法とは取立てて所除の機とし玉へり此の一段御傳廿
J09_0750B21: 十三丁に在り隨聞に委しく記す○一つみをつくらじ
J09_0750B22: 等とは此段も御傳廿一卷十四丁にあり具に隨聞に記せ
J09_0750B23: り見るへし○二十二丁ゆくゑほとりもなきとは跡形も無
J09_0750B24: きを云也西行の家集に『風になひくふしの煙の空に
J09_0750B25: きへて行ゑもしらぬ我思ひ哉』云云ほとりとは海のき
J09_0750B26: はほとりの意也○すかしとはいつはること也紅葉の賀
J09_0750B27: に心うくすかし玉ふこととて抄にたばかる心にいへり
J09_0750B28: 今時子供をすかすと云ふだます事也禪錄に賺穉と云
J09_0750B29: ふ語あり翼賛廿一之十五丁○ほらかすとは恍の字なり文選に云
J09_0750B30: 鬼恍恍以失度李善の注に恍恍は失意也と畢竟物を
J09_0750B31: 口がしかうは云へともぼんやりとしてはつきりとせ
J09_0750B32: ずまきらかすを云也○又ものもおほへずとは料簡も
J09_0750B33: 無き沙汰にもならぬ僻事也○しかしなからとは皆悉
J09_0750B34: くと云ふこと也○かけてもふれてもとは挂觸の字な

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