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J1420 和語灯録日講私記 義山・素中 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0742A01: もねてもさめても唱へ三業の罪障をもかへりみす只
J09_0742A02: 身に禮し口に唱へ心に念して時を嫌はず處をきら
J09_0742A03: はず唱ふるはかりにて往生は佛の御力に任せて賴む
J09_0742A04: を他力の念佛と申て此そ决定往生の信心にて候同卷八丁
J09_0742A05: 下卷十八丁十五丁等見合すべし扨此書撰號沙門隆寬とあれども門人の所記と見へたり御傳隨聞廿三卷の處に辨す自力の念
J09_0742A06: 佛等とは此の釋にて知るへし歸淨土門念佛申す人
J09_0742A07: には非す爾らは一向聖道の根性にて申すと云ふ也
J09_0742A08: ○騏麟の尾等とは王褒か四子講德論に曰夫蚊蝱終日
J09_0742A09: 經營不能超階序附驥尾則涉千里攀鴻翮
J09_0742A10: 則翔四海往生講式次五之十六丁引之○輪王の御ゆき等とは畧論に
J09_0742A11: 出てたり論註下終丁本と大論第九卷の説也安樂集上
J09_0742A12: 三十九丁頭に委し○又巨なる石等とは要畧抄本二十一丁の處の
J09_0742A13: 私考に委出す又此書第四卷四十三丁にも此喩を擧け玉ふ
J09_0742A14: 四丁須彌を針にてくたき大海を芥子のひさくにてく
J09_0742A15: むとは此の譬説本據あらん追つて尋ぬへし○三途八
J09_0742A16: 難の業とは經云一人一日中八億四千念念念中所作皆
J09_0742A17: 是三途業誠に恐るへし恐るへし御傳三十二卷三丁此文安樂集下二十七丁十疑論第八往生講式等
J09_0742B18: 處處に引之○五丁聖人の念佛と世間者の念佛と功德ひとし
J09_0742B19: とは元祖の念佛と阿波介か念佛と比挍して鎭西へ尋
J09_0742B20: ね玉ひし事に思ひ合すへし御傳十九卷三丁○朝夕に女境にむ
J09_0742B21: つれ等とは先つ大途を知るへし本願の念佛と云ふは
J09_0742B22: 更に物のためにけかされず喩へは眞金の如し金子は
J09_0742B23: 錦の袋に包みても皮の袋に包みても又反古に包みて
J09_0742B24: も其躰の德增しも减りもせぬものなり持戒淸淨堅固
J09_0742B25: の人の念佛は錦の袋につつむが如し今時の名字の
J09_0742B26: 比丘の念佛は皮の袋に包む如く世間者の女境にむ
J09_0742B27: つれることきの人の念佛はよごれたるほうぐに包む
J09_0742B28: が如し包物は替れとも其金の躰として德に差別は
J09_0742B29: 無し今も亦如此也○善導和尚釋してとは法事讃下
J09_0742B30: 四丁釋也○六丁思はじ事のみとは思ふましきことのみ也
J09_0742B31: 心に無益のことのみ思ふと也○一時もととまる事な
J09_0742B32: しとは欲界散地の衆生なれは心は猿猴の如く也○善
J09_0742B33: 心はとしとしにしたかひてうすくなりとは人とし
J09_0742B34: て若く健なる時は何事にも心たたしき者なれとも次

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