浄土宗全書を検索する
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| 巻＿頁段行 | 本文 |
|---|---|
| J09_0736A01: | さてさていとおしきこと也此方の意は不斷煩惱にし |
| J09_0736A02: | て今生一生少しの修行をして往生すと信心を增長す |
| J09_0736A03: | る也○こたへよといへりとは此の答は學者には不 |
| J09_0736A04: | 局一文不通の人にても自由に答へ易きこと也如此 |
| J09_0736A05: | 安心を極むるを深心具足の人と云也○五十七丁决定の信 |
| J09_0736A06: | 相をとかんとは聖道の醫者に對して云ふへし我れは |
| J09_0736A07: | 聖道の藥を呑めは病は愈へすして命か終る機也淨 |
| J09_0736A08: | 土の藥を用ゆれは死する病もやかて究竟解脱金剛身 |
| J09_0736A09: | の堅固の身を受くる也又其の方より位も官もある地 |
| J09_0736A10: | 前地上化佛報佛の法眼法橋なとの如き醫師か來つて |
| J09_0736A11: | 藥を盛つても此の方は更に不受と也○たてあけて |
| J09_0736A12: | とは云ひたて擧くる也○一念も疑退等とは聲聞菩 |
| J09_0736A13: | 薩はさもあれ化佛報佛の來つて説き玉ふ故に少しの |
| J09_0736A14: | 疑退をも發すとならは深心不具足也縱ひ報佛化佛十 |
| J09_0736A15: | 方に滿ち滿ちて説き玉ふと云へとも少しも動轉せ |
| J09_0736A16: | す我か信心は彌增長する也○一佛は一切佛也とは佛 |
| J09_0736A17: | 所有の知見解行證悟果位大悲等同して少しの差別も |
| J09_0736B18: | 無き也○同躰の大悲とは一佛の制し玉ふ處は即一切 |
| J09_0736B19: | 佛同く制し玉ふ過去の諸佛殺生等の十惡を制斷し玉 |
| J09_0736B20: | へは今の佛も亦同し前の佛十善を行せしめ玉へは今 |
| J09_0736B21: | の佛も亦同し後の佛何そ改十善十惡を行せしむる |
| J09_0736B22: | こと有らんや○一切佛の化なりとは化益なりと也 |
| J09_0736B23: | ○まつ彌陀如來とは此の一段は元祖の私に本願の文 |
| J09_0736B24: | を加釋し玉ふ也疏の文に無之即ち禮讃二十七丁文也是れ |
| J09_0736B25: | 三佛の證を引かんか爲也○又釋迦如來とは已下は疏 |
| J09_0736B26: | の文也○惡衆生とは五濁の中の衆生濁也○惡見と |
| J09_0736B27: | は見濁也惡煩惱とは煩惱濁也惡邪無信とは即當見 |
| J09_0736B28: | 濁但し命濁の無きことは短命の因は在見濁煩惱濁 |
| J09_0736B29: | 二故攝彼二劫濁は次のさかりなる時と云ふは |
| J09_0736B30: | 即ち劫濁のこと也すへて此れに五濁を擧くる也散記一卷 |
| J09_0736B31: | 三十三丁の意○五十八丁誠實とは誠諦眞實の語なり○罪福の多少 |
| J09_0736B32: | とは此の經には善男善女と云へとも准觀經罪福云 |
| J09_0736B33: | 也○時節の久近とは此の經には一日七日と云ひ大 |
| J09_0736B34: | 經には云乃至乃至は上盡一形なれは也○上は百年 |