浄土宗全書を検索する
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| 巻＿頁段行 | 本文 |
|---|---|
| J09_0734A01: | て深心の分齊か能く知るる也四重の破人の爲めに |
| J09_0734A02: | 破せられさるは深心具足する人也面面心に當てて思 |
| J09_0734A03: | ふへきこと也○解異にとは淨土の安心は心を所求所 |
| J09_0734A04: | 歸去行の三に置きて助給へと思ふ解領也聖道の解 |
| J09_0734A05: | は己己圓成の佛性をさとり即身成佛娑婆即寂光なと |
| J09_0734A06: | と云ふ此土入聖の解り也○難しやぶらんにつゐてと |
| J09_0734A07: | はたとひ學者にても聖道の敎を聞きて夫に少しても |
| J09_0734A08: | 傾くは深心不具足なり又一文字も聞かざる人も何に |
| J09_0734A09: | 程聖道の敎を以て勸むれとも兎角我等は念佛にて助 |
| J09_0734A10: | かると思ひて破られざるは深心具足の人也○淨土門 |
| J09_0734A11: | の解行とは我宗の解は厭離穢土欣求淨土也行は念佛 |
| J09_0734A12: | の一行なり故に聖道の解行とは大に違へり○二の |
| J09_0734A13: | 信をあけたりとは就人立信就行立信也其人に付て四 |
| J09_0734A14: | 重の破人有る也○人につきてとは是れ四重の破人也 |
| J09_0734A15: | 四重とは一には聖道の學者は別解別行の人也二に |
| J09_0734A16: | は聲聞縁覺地前三賢の菩薩三には初地已上十地の菩 |
| J09_0734A17: | 薩四には化佛報佛也此の中に實に有るは第一の聖道 |
| J09_0734B18: | の學者也後の三を擧くるは是の如き報佛化佛の破を |
| J09_0734B19: | も不受故に何况や凡夫の聖道の學者の破を受けん |
| J09_0734B20: | や佛菩薩は實には箇樣のことは無けれとも縱ひ有り |
| J09_0734B21: | ともと云ふ意也○意をとりてとは善導の釋の廣文 |
| J09_0734B22: | なる言を略して意を取りて殘さず釋し玉ふ也○解行 |
| J09_0734B23: | 不同の人とは聖道の學者也惡人と云ふことには非す |
| J09_0734B24: | 唯聖道の學問をして淨土別願不共の旨を不知人也 |
| J09_0734B25: | ○經論とは大乘經の維摩經或は瓔珞經仁王經等也論 |
| J09_0734B26: | は地持論瑜伽論唯識論等の諸の經論の證據を引きて |
| J09_0734B27: | 凡夫報土得入すへからすと破する也如此破文を受 |
| J09_0734B28: | けても淨土の行人は彌彌自心を建立する也喩へは鹿 |
| J09_0734B29: | の獅子金山のひかるをいやがつて角を以て金山の金 |
| J09_0734B30: | をすれは金か彌明かになると同し事也總して一切經 |
| J09_0734B31: | 論の通途は十信一萬劫の修行を成して次に十住十 |
| J09_0734B32: | 行十回向の位を經てさて次に十地の中の初地の位に |
| J09_0734B33: | 叶ふ時報土に得入すると立つる也一切經の中に淨土 |
| J09_0734B34: | の三部の中にはかり凡夫の報土得入を明す也是れは |