浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J09_0731A01: | あらんかくあらんと思へは不定也既に一たひ唱ふ |
J09_0731A02: | る處にもはや直因備はる故に一定と思へは一定し只 |
J09_0731A03: | 南無阿彌陀佛と唱へぬ内は不定也唱へさへすれは决 |
J09_0731A04: | 定也御傳第二十一卷隨聞○觀經の下品下生とはややもすれは念 |
J09_0731A05: | 佛の行者か一念十念にては不可往生疑ふ故に下 |
J09_0731A06: | 品を勸め玉ふ也如此をも疑ひ往生を不定に思へは |
J09_0731A07: | 深心具足せぬ也○五十一丁一念十念とは觀經には具足十 |
J09_0731A08: | 念と説くと云へとも願成就に一念と説きて五逆の |
J09_0731A09: | 罪人も攝する也○十惡五逆等とは禮讃日中の偈の文 |
J09_0731A10: | 也十惡は下上の人五逆は下下の人也等の字は上等也 |
J09_0731A11: | ○四重偸僧とは下中品の人を擧くるなり諸戒の中に |
J09_0731A12: | 四重最も重きか故に○謗正法とは今經には不説謗 |
J09_0731A13: | 法往生但云不淨説法爾るに天台は是を云邪命説 |
J09_0731A14: | 法有四種邪命多くは是謗法也今も彼の釋の意な |
J09_0731A15: | るへし○𠍴とは過也謂く前來所造の罪過也○善知識 |
J09_0731A16: | とは出家には不限在家も善知識となる也◎急勸と |
J09_0731A17: | は重罪の人命終んとするに三惡の火坑臨臨として入 |
J09_0731B18: | らんとす若し急に不勸忽に氣絶へて入地獄矢の |
J09_0731B19: | 如くならん故に也爾るに急に勸めて念佛せしむると |
J09_0731B20: | き火車の相忽にうせて淸凉の風と成つて往生す此の |
J09_0731B21: | ときの念佛は一念にも十念にも不局也爾れは如此 |
J09_0731B22: | 五逆の罪人さへ一念にて往生す何况や我等は平生 |
J09_0731B23: | より念佛す是に疑は無き也○化佛菩薩とは經に華の |
J09_0731B24: | 上に皆有化佛菩薩迎接此人云へり○一念傾心 |
J09_0731B25: | とは經に如一念頃即得往生云へり是れ僅に一念 |
J09_0731B26: | 心をかくれは寶蓮に入る也此の釋の意は橫に十方の |
J09_0731B27: | 衆生を濟ふ也罪の極りは五逆也此の罪人さへ往生す |
J09_0731B28: | 况や夫より輕き罪人は尚ほ以てのこと也○又雙卷經 |
J09_0731B29: | のおくにとは此の經は竪に正像末の三時を濟ふこと |
J09_0731B30: | を明すなり○三寳滅盡とは佛法僧の三寳滅し畢つて |
J09_0731B31: | 也此の時は日輪の西に入り玉ふ日暮の如し○万年 |
J09_0731B32: | とは禮讃初夜の偈也末法萬年也○此經とは此の經の |
J09_0731B33: | 所詮は念佛也經は滅するにもせよ念佛はかりは百年 |
J09_0731B34: | 止る也此時の衆生は畜生殘害の如き衆生也○此の二 |