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J1420 和語灯録日講私記 義山・素中 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0731A01: あらんかくあらんと思へは不定也既に一たひ唱ふ
J09_0731A02: る處にもはや直因備はる故に一定と思へは一定し只
J09_0731A03: 南無阿彌陀佛と唱へぬ内は不定也唱へさへすれは决
J09_0731A04: 定也御傳第二十一卷隨聞○觀經の下品下生とはややもすれは念
J09_0731A05: 佛の行者か一念十念にては不可往生疑ふ故に下
J09_0731A06: 品を勸め玉ふ也如此をも疑ひ往生を不定に思へは
J09_0731A07: 深心具足せぬ也○五十一丁一念十念とは觀經には具足十
J09_0731A08: 念と説くと云へとも願成就に一念と説きて五逆の
J09_0731A09: 罪人も攝する也○十惡五逆等とは禮讃日中の偈の文
J09_0731A10: 也十惡は下上の人五逆は下下の人也等の字は上等也
J09_0731A11: ○四重偸僧とは下中品の人を擧くるなり諸戒の中に
J09_0731A12: 四重最も重きか故に○謗正法とは今經には不説謗
J09_0731A13: 法往生但云不淨説法爾るに天台は是を云邪命説
J09_0731A14: 法有四種邪命多くは是謗法也今も彼の釋の意な
J09_0731A15: るへし○𠍴とは過也謂く前來所造の罪過也○善知識
J09_0731A16: とは出家には不限在家も善知識となる也◎急勸と
J09_0731A17: は重罪の人命終んとするに三惡の火坑臨臨として入
J09_0731B18: らんとす若し急に不勸忽に氣絶へて入地獄矢の
J09_0731B19: 如くならん故に也爾るに急に勸めて念佛せしむると
J09_0731B20: き火車の相忽にうせて淸凉の風と成つて往生す此の
J09_0731B21: ときの念佛は一念にも十念にも不局也爾れは如此
J09_0731B22: 五逆の罪人さへ一念にて往生す何况や我等は平生
J09_0731B23: より念佛す是に疑は無き也○化佛菩薩とは經に華の
J09_0731B24: 上に皆有化佛菩薩迎接此人云へり○一念傾心
J09_0731B25: とは經に如一念頃即得往生云へり是れ僅に一念
J09_0731B26: 心をかくれは寶蓮に入る也此の釋の意は橫に十方の
J09_0731B27: 衆生を濟ふ也罪の極りは五逆也此の罪人さへ往生す
J09_0731B28: 况や夫より輕き罪人は尚ほ以てのこと也○又雙卷經
J09_0731B29: のおくにとは此の經は竪に正像末の三時を濟ふこと
J09_0731B30: を明すなり○三寳滅盡とは佛法僧の三寳滅し畢つて
J09_0731B31: 也此の時は日輪の西に入り玉ふ日暮の如し○万年
J09_0731B32: とは禮讃初夜の偈也末法萬年也○此經とは此の經の
J09_0731B33: 所詮は念佛也經は滅するにもせよ念佛はかりは百年
J09_0731B34: 止る也此時の衆生は畜生殘害の如き衆生也○此の二

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