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J1420 和語灯録日講私記 義山・素中 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0724A01: は外相に信心有る樣に見へて内は虚なるは虚假の信
J09_0724A02: 心也無疑眞實の信心を云深心也扨信とは忍許の
J09_0724A03: 義にして心に許し入るを信と云ふ即ち心一抔の處を
J09_0724A04: 云也儒家に信と云は各別也○煩惱を具足せるとは
J09_0724A05: 百八の煩惱を悉く具足して一も缺かさるなり○善根
J09_0724A06: 薄少とは有漏の善根は少しは有れとも惡業に比すれ
J09_0724A07: は惡業は富士山の如し善根と云へとも極樂へ生する
J09_0724A08: ほとの善は一分も無き也○火宅とは法華譬喩品に三
J09_0724A09: 界火宅の言はあり心地觀經にも説三界火宅とせり
J09_0724A10: 委如要略抄隨聞○信知してとは自ら能能信知するなり爾るに
J09_0724A11: 如此衆生を十方の諸佛は捨玉ふに阿彌陀如來一佛
J09_0724A12: 許り因位に悲願を發し濟度し玉ふ此の本願に不逢
J09_0724A13: 今時の凡夫は一人も出離生死する者は無き也盲龜の
J09_0724A14: 浮木なり仰きて信すへきもの也○本弘誓願とは本願
J09_0724A15: は橫紙をさく也總して凡夫の淨土に生すと云ふこと
J09_0724A16: は無き也爾るに本願なれはこそ凡夫往生を得る也故
J09_0724A17: に慈恩大師は佛の本願力は唯識にも所不判也と釋
J09_0724B18: し玉へり○下十聲一聲とは上盡一形下至十聲一聲也
J09_0724B19: 此の一聲まても生することは名號不可思議の故なれ
J09_0724B20: はなり○さためてとは决定しやうやうの義には非す
J09_0724B21: ○うたかふ心ある事なかれとは凡夫は疑の多き者也
J09_0724B22: 或は在家の身にては往生すへからすと疑ふ其外色色
J09_0724B23: の疑あり爾れとも本願の名號はかりはよこれたる紙
J09_0724B24: に金を包むか如し紙にはよらぬこと也○四十五丁自身は
J09_0724B25: 現に等とは先つ機を信するは彼の法を深く信せしめ
J09_0724B26: ん爲め也現とは目の前也先世よりの等流果にて此世
J09_0724B27: にても惡には進み易く善には進み難き也上昇難下沈
J09_0724B28: 易とて兎角惡には馴染め易き也○常沒常流轉とは常
J09_0724B29: 沒局三途流轉通六道若沒若流久在生死故云
J09_0724B30: 常也常沒とは涅槃經に七種溺水の人を示さる具
J09_0724B31: 文玄記五十五丁引之又大論第七十云如人立淸池上
J09_0724B32: 見魚或常在水中或有暫出還沒或有出觀四方
J09_0724B33: 或有出欲渡者近岸還沒佛亦如是以佛眼觀十
J09_0724B34: 方衆生有常著五欲諸煩惱覆心不求出者翼賛第廿

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