浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J09_0724A01: | は外相に信心有る樣に見へて内は虚なるは虚假の信 |
J09_0724A02: | 心也無疑眞實の信心を云深心也扨信とは忍許の |
J09_0724A03: | 義にして心に許し入るを信と云ふ即ち心一抔の處を |
J09_0724A04: | 云也儒家に信と云は各別也○煩惱を具足せるとは |
J09_0724A05: | 百八の煩惱を悉く具足して一も缺かさるなり○善根 |
J09_0724A06: | 薄少とは有漏の善根は少しは有れとも惡業に比すれ |
J09_0724A07: | は惡業は富士山の如し善根と云へとも極樂へ生する |
J09_0724A08: | ほとの善は一分も無き也○火宅とは法華譬喩品に三 |
J09_0724A09: | 界火宅の言はあり心地觀經にも説三界火宅とせり |
J09_0724A10: | 委如要略抄隨聞○信知してとは自ら能能信知するなり爾るに |
J09_0724A11: | 如此衆生を十方の諸佛は捨玉ふに阿彌陀如來一佛 |
J09_0724A12: | 許り因位に悲願を發し濟度し玉ふ此の本願に不逢 |
J09_0724A13: | 今時の凡夫は一人も出離生死する者は無き也盲龜の |
J09_0724A14: | 浮木なり仰きて信すへきもの也○本弘誓願とは本願 |
J09_0724A15: | は橫紙をさく也總して凡夫の淨土に生すと云ふこと |
J09_0724A16: | は無き也爾るに本願なれはこそ凡夫往生を得る也故 |
J09_0724A17: | に慈恩大師は佛の本願力は唯識にも所不判也と釋 |
J09_0724B18: | し玉へり○下十聲一聲とは上盡一形下至十聲一聲也 |
J09_0724B19: | 此の一聲まても生することは名號不可思議の故なれ |
J09_0724B20: | はなり○さためてとは决定しやうやうの義には非す |
J09_0724B21: | ○うたかふ心ある事なかれとは凡夫は疑の多き者也 |
J09_0724B22: | 或は在家の身にては往生すへからすと疑ふ其外色色 |
J09_0724B23: | の疑あり爾れとも本願の名號はかりはよこれたる紙 |
J09_0724B24: | に金を包むか如し紙にはよらぬこと也○四十五丁自身は |
J09_0724B25: | 現に等とは先つ機を信するは彼の法を深く信せしめ |
J09_0724B26: | ん爲め也現とは目の前也先世よりの等流果にて此世 |
J09_0724B27: | にても惡には進み易く善には進み難き也上昇難下沈 |
J09_0724B28: | 易とて兎角惡には馴染め易き也○常沒常流轉とは常 |
J09_0724B29: | 沒局三途流轉通六道若沒若流久在生死故云 |
J09_0724B30: | 常也常沒とは涅槃經に七種溺水の人を示さる具 |
J09_0724B31: | 文玄記五十五丁引之又大論第七十云如人立淸池上 |
J09_0724B32: | 見魚或常在水中或有暫出還沒或有出觀四方 |
J09_0724B33: | 或有出欲渡者近岸還沒佛亦如是以佛眼觀十 |
J09_0724B34: | 方衆生有常著五欲諸煩惱覆心不求出者翼賛第廿 |