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J1420 和語灯録日講私記 義山・素中 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0721A01: ること也万葉に打延なとあり山の脚の引つつきたる
J09_0721A02: を延と云也西要抄上本廿二丁○おろかにはかなしといましめら
J09_0721A03: れたるとは既に善導の疏に不得外現賢善精進之
J09_0721A04: 相内懷虚假貪瞋邪僞奸詐百端惡性難侵事同蛇
J09_0721A05: 蝎雖起三業名爲雜毒之善亦名虚假之行云へ
J09_0721A06: り○はかなしとは河海抄にいふかひなき心なりと有
J09_0721A07: り日本記に無道の字をはかなしと點せり歸命上本十八丁○誡
J09_0721A08: めなをすへき事なりとは何か故そ虚假心を起すとな
J09_0721A09: れは皆由貪瞋邪僞心求名利故現虚假相也大象
J09_0721A10: 出窓爲一尾所碍行人出家爲名利所縛當知
J09_0721A11: 往生大怨無先於名利也記主上人も仰せらる是故
J09_0721A12: 不空羂索經曰内懷腐朽外現賢善方便作行貪求
J09_0721A13: 名利自損損他共入地獄大論第五卷十七丁云利養法如賊
J09_0721A14: 壞功德本譬如天雹傷害五穀名聞亦復如是壞
J09_0721A15: 功德苗令不增長云へり嗚呼今世燒善根後世
J09_0721A16: 墮地獄達多爲利養造五逆自沒す心有らん人は
J09_0721A17: 可思之也三心私記上十五丁决疑三之四十九丁指麾抄二十一之五十丁等意○わか心の程も
J09_0721B18: 等とは尤も敎誡すへき處也得心辨せよほどとは道
J09_0721B19: のりのこと也分際を思ふこと也○この人目をさると
J09_0721B20: は人目をかさるなり印板にかの字を脱せり○いかに
J09_0721B21: もいかにもとはいかにもいかさまにも也心にゆるす詞也
J09_0721B22: 歸命上本六丁○返かえすとはいくたひもねんころにおし返す
J09_0721B23: 意也相迎上末四十丁常にはかへすがへすと濁りて讀めとも淸て
J09_0721B24: よむか能き也○うき世をそむきてとは世間の事はさ
J09_0721B25: もあれ後世菩提を心にかけ或は禪門になり或は出
J09_0721B26: 家し山中に引籠りたる人人にも虚假はある也是は堅
J09_0721B27: くも誡むへきこと也○四十一丁むかしこの世を執すると
J09_0721B28: は昔隱居閑居せさる已前の執心か殘りて虚假の心起
J09_0721B29: る也麝香を包む紙の如し○ほどほどとは若し官位の
J09_0721B30: 人に就て云はは四位五位の位を捨つる也又無官の町
J09_0721B31: 人なとは百貫目千貫目捨てる計りを難有思ひて心
J09_0721B32: に自慢するなり是を捨てて自慢する者はやはり元の
J09_0721B33: 如く百貫目千貫目持てゐるかよき也出家とても亦如
J09_0721B34: 此官位俸祿有るの人其の本寺本山を捨てても夫れ

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