ウィンドウを閉じる

J1420 和語灯録日講私記 義山・素中 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0720A01: 出す一至誠念佛德二三昩發得德三光從口出德四爲師
J09_0720A02: 决疑德五造疏感夢德六化導盛廣德七遺身入滅德八帝
J09_0720A03: 王歸敬德九遺文放光德十形像神變德也皆彼委釋有
J09_0720A04: り爾るに世に布薩戒式と云ふ書有りて黑谷の述と云
J09_0720A05: ふ此れ僞書也其中表十二光善導に十二の德を擧く
J09_0720A06: 今と紛亂することなかれ彼の書の撰號大日本國華洛
J09_0720A07: 沙門源空述と有り定んて知る後人好事者編之况や
J09_0720A08: 文中非黑谷筆體望西師漢語拾遺終丁元祖の眞書僞書
J09_0720A09: を分別せり往て披け○三十八丁尫弱とは野槌云韻會云尫
J09_0720A10: 跛曲脛或作尩亦作尫荀子賤之如〓注廢疾之人徒
J09_0720A11: 然艸下七十段諸鈔に出之又大經下第三惡尩劣愚夫と又第一惡
J09_0720A12: 尩狂不逮之屬と鈔に云興云尫は羸也弱也通俗文には
J09_0720A13: 短少なるものを曰尫寂云觸事在人後短少羸れて
J09_0720A14: 其體爲短小者也總していやしく若き者を尫弱と
J09_0720A15: 云也○臆とはむねと和訓す釋名二卷九丁云臆は猶抑
J09_0720A16: 也抑氣所塞也と世間にて臆病と云も此の意也又
J09_0720A17: 臆病の宇翼賛廿六丁見るへし○まめやかとは源氏若紫
J09_0720B18: の河海抄に眞實也まことしきなりと有り遊仙窟には
J09_0720B19: 眞成の字正眞の字をまめやかと點せり委くは歸命上末初丁
J09_0720B20: 四十丁およそこの眞實の心は等とは以下至誠心の下
J09_0720B21: は殊の外に細細御文章も勝れたる也此の至誠心と云
J09_0720B22: ふものか人毎に具し難し爾れとも第二の深心を具す
J09_0720B23: れは自ら至誠心も具する也○事にふれてかけやすき
J09_0720B24: 心ばへなりとは誠にかけやすき心は悲しきことなれ
J09_0720B25: とも大段を能く心得つれは亦可悲事にも非す兎角
J09_0720B26: 極樂へ生したしと思へは至誠心は具足する也三部の
J09_0720B27: 假名鈔にも世間の事は事に觸れて僞りかさることも
J09_0720B28: あり然れとも此の念佛はかりは僞り不飾申すへき
J09_0720B29: 也と仰せらるるなり事に觸れてとは喩へは世間の
J09_0720B30: 人路次に始て人に逢ふに一人申す樣は其許は京の人
J09_0720B31: か内裏の人の樣に見ゆると云ふに成る程内裏の者じ
J09_0720B32: やが先つ慰に駕籠にも乘らす步行するなとと事に觸
J09_0720B33: れては僞り飾ることもある也爾れとも是れ程の事は
J09_0720B34: 至誠心の障には不成事也○心はへとは思ひつつく

ウィンドウを閉じる