浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J09_0716A01: | す唱はかりにて往生は佛の御力に任せて賴むを他力 |
J09_0716A02: | の念佛と申して此こそ决定往生の信心にて候已上閑亭 |
J09_0716A03: | 後世物語上十八丁同下十八丁其外に三箇處皆同釋意なり云云 |
J09_0716A04: | 聖覺の唯信鈔四丁云淨土門に亦二つあり一には諸行往 |
J09_0716A05: | 生二には念佛往生一に諸行往生とは孝養父母奉事 |
J09_0716A06: | 師長或は五戒或は八戒を持し或は布施忍辱を行し乃 |
J09_0716A07: | 至三密一乘の行を廻して往生を願ふ此れ等の一切の |
J09_0716A08: | 行皆是れ往生を遂けさるに非す但し是は自らの行を |
J09_0716A09: | 勵みて往生を願ふ故に自力の往生と名く行業若し疎 |
J09_0716A10: | かならは往生遂け難し彼の佛の本願に非す攝取の光 |
J09_0716A11: | 明の照ささる所也二に念佛往生とは阿彌陀佛の名號 |
J09_0716A12: | を唱へて往生を願ふなり是れ彼の佛の本願に順する |
J09_0716A13: | か故に正定の業と名く偏に彌陀の願力に引かるるか |
J09_0716A14: | 故に他力の往生と名くるなりと已上取意扨往生業の中に |
J09_0716A15: | 正雜二行有り正雜二行ともに往生す爾るに念佛は正 |
J09_0716A16: | 中の正也又名號を稱ふる中にも雜行有り謂く彌陀の |
J09_0716A17: | 名號も諸佛の名號も一同なりと心得て申す人は設 |
J09_0716B18: | ひ念佛すとも是は雜行也唯本願を信して一筋に彌陀 |
J09_0716B19: | の名號を稱するは正中の正也是れは百人は百人なか |
J09_0716B20: | ら生する也此の旨を能能心得て置くへき也聖道の人 |
J09_0716B21: | にも三萬五萬の念佛を申す人もあり此人は本願の |
J09_0716B22: | 念佛と云ふことを不知諸佛の名號は果德の名なる |
J09_0716B23: | か故に何れの佛の名號を稱へても功德齊しき也萬行 |
J09_0716B24: | 隨一の念佛と心得る也爾れは同しく彌陀の名號を稱 |
J09_0716B25: | する中にも雜行ある也此の分れを能能心得へし總 |
J09_0716B26: | して本願他力の中に自力他力と分ることは善導元祖 |
J09_0716B27: | の意には一向無きこと也今の門徒衆なとに罪を怖る |
J09_0716B28: | るは自力の念佛と云是は自分の料簡なり隆寬聖覺な |
J09_0716B29: | とも此の旨あり云云○難行道とは十住毘婆沙論云謂く |
J09_0716B30: | 五濁之世於無佛時求阿毘跋致爲難此難乃有多 |
J09_0716B31: | 途乃至五者唯是自力無他力持譬如陸路步行則 |
J09_0716B32: | 苦と云へり或は木曾海道〓との嶮しき道を馬駕籠 |
J09_0716B33: | にも不乘岩につたひなとして行くは苦しきと也○ |
J09_0716B34: | 易行道とは同論云謂く但以信佛因縁願生淨土 |