ウィンドウを閉じる

J1420 和語灯録日講私記 義山・素中 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0716A01: す唱はかりにて往生は佛の御力に任せて賴むを他力
J09_0716A02: の念佛と申して此こそ决定往生の信心にて候已上閑亭
J09_0716A03: 後世物語上十八丁同下十八丁其外に三箇處皆同釋意なり云云
J09_0716A04: 聖覺の唯信鈔四丁云淨土門に亦二つあり一には諸行往
J09_0716A05: 生二には念佛往生一に諸行往生とは孝養父母奉事
J09_0716A06: 師長或は五戒或は八戒を持し或は布施忍辱を行し乃
J09_0716A07: 至三密一乘の行を廻して往生を願ふ此れ等の一切の
J09_0716A08: 行皆是れ往生を遂けさるに非す但し是は自らの行を
J09_0716A09: 勵みて往生を願ふ故に自力の往生と名く行業若し疎
J09_0716A10: かならは往生遂け難し彼の佛の本願に非す攝取の光
J09_0716A11: 明の照ささる所也二に念佛往生とは阿彌陀佛の名號
J09_0716A12: を唱へて往生を願ふなり是れ彼の佛の本願に順する
J09_0716A13: か故に正定の業と名く偏に彌陀の願力に引かるるか
J09_0716A14: 故に他力の往生と名くるなりと已上取意扨往生業の中に
J09_0716A15: 正雜二行有り正雜二行ともに往生す爾るに念佛は正
J09_0716A16: 中の正也又名號を稱ふる中にも雜行有り謂く彌陀の
J09_0716A17: 名號も諸佛の名號も一同なりと心得て申す人は設
J09_0716B18: ひ念佛すとも是は雜行也唯本願を信して一筋に彌陀
J09_0716B19: の名號を稱するは正中の正也是れは百人は百人なか
J09_0716B20: ら生する也此の旨を能能心得て置くへき也聖道の人
J09_0716B21: にも三萬五萬の念佛を申す人もあり此人は本願の
J09_0716B22: 念佛と云ふことを不知諸佛の名號は果德の名なる
J09_0716B23: か故に何れの佛の名號を稱へても功德齊しき也萬行
J09_0716B24: 隨一の念佛と心得る也爾れは同しく彌陀の名號を稱
J09_0716B25: する中にも雜行ある也此の分れを能能心得へし總
J09_0716B26: して本願他力の中に自力他力と分ることは善導元祖
J09_0716B27: の意には一向無きこと也今の門徒衆なとに罪を怖る
J09_0716B28: るは自力の念佛と云是は自分の料簡なり隆寬聖覺な
J09_0716B29: とも此の旨あり云云○難行道とは十住毘婆沙論云謂く
J09_0716B30: 五濁之世於無佛時求阿毘跋致爲難此難乃有多
J09_0716B31: 途乃至五者唯是自力無他力持譬如陸路步行則
J09_0716B32: 苦と云へり或は木曾海道〓との嶮しき道を馬駕籠
J09_0716B33: にも不乘岩につたひなとして行くは苦しきと也○
J09_0716B34: 易行道とは同論云謂く但以信佛因縁願生淨土

ウィンドウを閉じる