浄土宗全書を検索する
AND検索:複数の検索語をスペースで区切って入力すると、前後2行中にそれらを全て含む箇所を検索します。
巻_頁段行 | 本文 |
---|---|
J09_0715A01: | 寬律師聖覺法印なとは元祖の上足なれとも自力の |
J09_0715A02: | 念佛他力の念佛と云ふことを立て玉ふ也隆寬の義は |
J09_0715A03: | 閑亭後世物語上十八丁に委し同八丁同下十五丁十八丁見合せよ |
J09_0715A04: | 聖覺法印は唯信抄と云ふものを作り玉ふ其の中に自 |
J09_0715A05: | 力往生他力往生と云ふことを立つ是れ皆元祖の意に |
J09_0715A06: | 違するなり其の末書に親鸞は文意と云ふものを作る |
J09_0715A07: | 文意の解釋甚た難信彼の師所立の義大に正傳に違 |
J09_0715A08: | す謂く一行一心なるを金剛の信心といふ此れ眞實の |
J09_0715A09: | 信即是れ第十八念佛往生の本願の三信心なり觀經の |
J09_0715A10: | 三心にはあらす觀經の三心は定機散機の自力の心な |
J09_0715A11: | り定散の二善を廻して大經の三信心を得んと願ふ方 |
J09_0715A12: | 便の深心至誠心と知るへし眞實の三信心を得され |
J09_0715A13: | は實の報土には生せす故に大經の三信心を得んこと |
J09_0715A14: | を能能心得ねかふへきなりと如斯等の所解非一委 |
J09_0715A15: | くは往て見よ所詮眞實の敎とは指無量壽經方便の |
J09_0715A16: | 敎とは指觀小兩經無量壽經爲根本敎觀小兩經 |
J09_0715A17: | 爲枝末敎稱名の大行は此れ眞實の行即是れ選擇本 |
J09_0715B18: | 願の妙行にして第十七諸佛咨嗟の願是れ也定散の |
J09_0715B19: | 諸行は此れ方便の行即ち是れ修諸功德至心廻向是也 |
J09_0715B20: | 尚ほ彼の宗の大旨近くは享保年中印行の淨土傳灯總 |
J09_0715B21: | 系譜下卷親鸞の下に釋之云云隆寬律師云佛の本願は只 |
J09_0715B22: | 名號を唱へん凡夫を迎へんとこそ立てをはしますに |
J09_0715B23: | 自力の者は此の本願の名號を唱へなから我身をつく |
J09_0715B24: | ろひ我心を調へ戒を持ち齋をし身をせめ心をくたき |
J09_0715B25: | て通夜終日に頭の燃を掃ふか如くに勵みてこそ本 |
J09_0715B26: | 願にも叶はめと思ひて念佛申を自力と申也他力と申 |
J09_0715B27: | はもとより我身のわろきを始めてつくろひ調へんと |
J09_0715B28: | も思はす元より我心の煩惱に濁れるを今更すまさん |
J09_0715B29: | ともせす唯佛の御力に任せて我身の罪をも滅して |
J09_0715B30: | たへ我心の濁れるをも淸めてたへ我行の弱きをも助 |
J09_0715B31: | てたへと思ふ計にて僅かに舌を働かして名號を唱へ |
J09_0715B32: | て四種の威儀をも調へす唯ありきありきも立ても居 |
J09_0715B33: | ても寢ても寤ても唱ふ三業の罪障をもかへりみす唯 |
J09_0715B34: | 身に拜み口に唱へ心に念して時を嫌はす處を嫌は |