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J1420 和語灯録日講私記 義山・素中 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0678A01: 爰は初地已上第二第三の二大劫を歷るを云兆載永
J09_0678A02: 劫也望西五之八丁○廻向し給ふとは忝なや法藏比丘永劫の
J09_0678A03: 修行の功德を皆面面どもにをしむけて與へ玉ふ誠に
J09_0678A04: 思ふに永劫御修行の勤苦はかなしけれとも面面にあ
J09_0678A05: たへ玉ふ處は亦喜也されは悲喜交なり深くも深くも
J09_0678A06: 佛恩を報すへきなり○濁世のわれらが等とは今時末
J09_0678A07: 代は非他力本願出離解脱難成聖道門難行の証據
J09_0678A08: には山林聚落にも羅漢果を得たりと云ふ人も悟道發
J09_0678A09: 明して生死に自在を得たりと云ふ人も未聞也爾る
J09_0678A10: に淨土往生は易行なれはこそ凡夫なれとも往生の瑞
J09_0678A11: 相を現する人都鄙遠近眼前に在ること澤山なり○我
J09_0678A12: 建超世願とは凡夫不斷煩惱得入報土實に三世
J09_0678A13: 諸佛に超勝し玉ふ本願なれは云超世也さしもの五
J09_0678A14: 逆十惡の機をもわつかに一念十念の功にて助け給ふ
J09_0678A15: 事のならびなきかたより超世のほまれもあげ一代の
J09_0678A16: 敎にもほめられ給ふ也歸命本願上末五十七丁父子相迎にもありみつから我建
J09_0678A17: との玉ふは自慢褒重の言に似たれとも隱すに處無
J09_0678B18: く實に有樣なること也○尅果とは尅は遂る也○つ
J09_0678B19: けたりとは經云自然音樂空中讃言决定必成無上正
J09_0678B20: 覺○十劫とは十と云は約滿數也宗義の意は單の
J09_0678B21: 十劫と習ふ既に大經小經ともに十劫と説く故也爾れ
J09_0678B22: とも實には今佛の釋迦すら法華本門の意は久遠實成
J09_0678B23: なり大通智勝佛のとき彌陀は即十六王子の中の第九
J09_0678B24: の王子なり釋迦既に經塵點劫彌陀豈不爾是を以
J09_0678B25: て彌陀も實には久遠の成佛也されとも宗義は不用
J09_0678B26: 本門意唯單の十劫と習ふ也淨土敎の意は唯十劫と
J09_0678B27: ばかり知るか習也十劫とさへ思へは衆生の機かやす
J09_0678B28: んて好ひそ又赴機の十劫常演の十劫延促劫智の十劫と云ふ説あれども當流には用ひず直牒六之十八九丁見べし
J09_0678B29: 彼佛今現等とは禮讃の釋なり大經には法藏菩薩今已
J09_0678B30: 成佛と説き小經には今現在説法と説けり已に建不
J09_0678B31: 取正覺誓今已に成佛して現に在して説法し玉ふ以
J09_0678B32: 是明に知ぬ本願成就して乃至十聲一聲等の人も皆
J09_0678B33: 必す得往生此文正しく其の証なり穪名の行者當
J09_0678B34: 讀之發决定往生信心也禮讃纂釋下之上三十七丁八丁諸有衆生と

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