浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J09_0676A01: | 願なれは願行共に有るなり似位は地前眞位は初地已上なり淨佛國土成就衆生の義出大品 |
J09_0676A02: | 經成佛國土品委くは大論に見へたり撤選擇上之八丁見合すべし此外に鎭西の勘得に淨佛國土成就衆生の義に付て甚深の義あり欲知往 |
J09_0676A03: | て見へし總して四十八願廣しと云へとも二分すれは淨佛 |
J09_0676A04: | 國土成就衆生なり若し三分すれは攝淨土攝衆生攝法 |
J09_0676A05: | 身なり○悉皆金色とは其身皆悉金色と云ふ義には非 |
J09_0676A06: | す上は觀音勢至より今日生する者まても金色なりと |
J09_0676A07: | 云ふ義也○みな第十八願のためなりとは無三惡趣等 |
J09_0676A08: | の願は皆第十八の莊嚴也○その第十八願とは本願の |
J09_0676A09: | 文は常常聞くか故に具に演へす先つ十方衆生の句を |
J09_0676A10: | 能能思ふへし○十方とは淨穢の中には法藏の願意は |
J09_0676A11: | 只在穢土不通淨土攝凡の願なるか故に穢土の |
J09_0676A12: | 中には不局人道通三惡及諸天也○衆生とは凡 |
J09_0676A13: | 夫の衆生なり一切の男子女子在家出家一人も漏るる |
J09_0676A14: | 者無し其の中にも在家なれは極惡重罪者出家なれは |
J09_0676A15: | 無戒破戒無慚無愧放逸邪見の者乃至五逆謗法の輩ま |
J09_0676A16: | ても皆此衆生の内に攝する也○至心信樂の八字は三 |
J09_0676A17: | 心なり常に此の心を以て念佛すへし只申すは草かり |
J09_0676B18: | 童なとの慰みに申すと同然也○乃至とは選擇集に從 |
J09_0676B19: | 多向少と有り平生五十年三十年已前より申すも四五 |
J09_0676B20: | 年前より申すも臨終に申しかかるも皆乃至の内なり |
J09_0676B21: | ○十念とは擧極少滿數極少の少は一念なり凡そ數 |
J09_0676B22: | は一に始り十に終るそれより二十三十百千萬とつも |
J09_0676B23: | る故十は極少の滿一は極少の少なり故に願成就には |
J09_0676B24: | 一念と云也○若不生者不取正覺とは善導の彼佛今現 |
J09_0676B25: | 在世成佛の文を以て可得心既依此願力今現に西 |
J09_0676B26: | 方に成覺四重謗法五逆の罪人も乘願力彼國に生 |
J09_0676B27: | す生し畢て若し三惡道に更らは不取正覺誓玉ふ |
J09_0676B28: | こと也餘願も皆如此爾れは第十八の願は王本願餘 |
J09_0676B29: | の四十七願は臣下也此の意選擇集に見へたり第十八願之下委く |
J09_0676B30: | は大經隨聞記當願の下に記しをけり見合すべし○そのゆへは等とは喩へは世間 |
J09_0676B31: | の人の親の我か子に著せる羽織是は脇指是は我か子 |
J09_0676B32: | にやる屋敷抔と云ふか如し若し我子無きときは著類 |
J09_0676B33: | 家屋敷も不可入今も往生人無くんは無有好醜の羽 |
J09_0676B34: | 織脇指も悉皆金色の家屋敷も入るへからす○六丁善導 |