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J1420 和語灯録日講私記 義山・素中 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0675A01: を立て玉ふ故に世間の人淨土門を修行せば聖道の法
J09_0675A02: 門を聽くへからす又聖道の人も淨土の法を不可聞
J09_0675A03: 其意弱して修行不可成就也是故に淨土の能化も
J09_0675A04: 所化も此の法語を以て隨分にひずみを可直也扨同
J09_0675A05: し念佛者の中にも聖道淨土の念佛大に各別なり聖道
J09_0675A06: の意は本性の彌陀を念して南無阿彌陀佛と唱ふ淨土
J09_0675A07: の意は十劫已前の彌陀を念して南無阿彌陀佛と唱ふ
J09_0675A08: なり其淨土の中に專雜二修あり如常扨總して諸宗
J09_0675A09: の祖師に三部經の釋あれとも其意各別也他師の意は
J09_0675A10: 總して何れの佛にてもあれ果上の佛名を稱ふること
J09_0675A11: 彌陀釋迦藥師一切の功德を名號に具へ玉ふ故に何れ
J09_0675A12: の佛の名號も一同なりと云ふ是は萬行隨一の念佛な
J09_0675A13: り元祖の敎は凡夫入報土の本願の念佛也諸佛は本願
J09_0675A14: 無し彌陀獨以別願攝し玉ふ故に諸佛の名號とは大
J09_0675A15: に異也此の意を取りて釋尊三部經を説き玉ふ如此
J09_0675A16: 義を天台淨影等の諸師は見付玉はす善導は其旨を明
J09_0675A17: かに知り玉ふ是は阿彌陀如來の化身なるか故に其の
J09_0675B18: 筈の事也爾れは善導の意は非萬行隨一念佛各別不
J09_0675B19: 共の本願の念佛也と立玉ふ日本には元祖大師此旨を
J09_0675B20: 得て弘め玉ふ也元祖は近くは依善導中比は依釋
J09_0675B21: 迦遠くは依彌陀本願の旨を顯し玉ふなり故に元
J09_0675B22: 祖の敎の通りに可修也選擇語燈御傳三部の假名鈔
J09_0675B23: 等を以て可得心なり○まつあみたほとけとは先は
J09_0675B24: 始の義なり經の上卷には最初に彌陀因位の事を説く
J09_0675B25: といへとも正味は四十八願なれは先つ四十八願と云
J09_0675B26: なり○のちに願成就とは果上の成就なり此旨を下卷
J09_0675B27: に説く故に云後○法藏比丘者無諍念王と申せし天
J09_0675B28: 子の位を捨てて出家し玉ふ其名を云法藏比丘○菩
J09_0675B29: 提心とは成佛せんと思ふ心也即ち深固の菩提心なり
J09_0675B30: 十信に發すは相似の菩提心十住已上初地に至て發すは深固の菩提心なり御傳隨聞記十八卷の處に委しく記す○淨佛國土
J09_0675B31: 成就衆生とは淨佛國土とは明淨土即ち是れ依報也
J09_0675B32: 成就衆生とは明往生即ち是れ正報也爾るに似位の
J09_0675B33: 菩薩雖有淨佛國土成就衆生之願未有其行眞位
J09_0675B34: の菩薩は願行共に有る也今法藏比丘は地上眞位の發

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