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J1410 拾遺和語灯録 了恵輯緑 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0636A01: は娑婆にととまりて。行者は西方にさらん事。存の
J09_0636A02: 外の事也。ただし淨土の佛のゆかしさに。そのかた
J09_0636A03: ちをつくりて。眞佛の思ひをなすは。功德をうる事
J09_0636A04:
J09_0636A05: 六問。有智の人のよのつねならんと。無智の人の外
J09_0636A06: に道心ありとみえ候はんと。いづれすくれ候べき
J09_0636A07: 答。有智のものの道心なからんは。無智の人の道心
J09_0636A08: あらんには。千重萬重のをとり也。かるかゆへに無
J09_0636A09: 智の人の念佛は。本願なれは。往生すへし。有智の
J09_0636A10: 者の道心なからんは。あるひは不淨説法をし。ある
J09_0636A11: ひは虚説妄談をして。决定地獄にをつへし。ただし
J09_0636A12: 無智の人の道心は。ひか事を實とをもひて。おそる
J09_0636A13: まじき事をはをそれ。おそるへき事をはをそれぬ也
J09_0636A14: 有智の人の道心あるは。道をしりてやすくゆく也。盲
J09_0636A15: 目の人を明眼の人にくらへん事あさましき事也。道
J09_0636A16: 心おなし事ならは。有智の人はなを無智の人に萬
J09_0636A17: 億倍すぐるべきなり。無智の人の道心はわびてがて
J09_0636B18: らの事也
J09_0636B19: 七問。念佛申人はかならす。攝取の益にあつかり候
J09_0636B20:
J09_0636B21: 答。しかなり
J09_0636B22: 八問。攝取の光明は。一度てらしては。いつも不退
J09_0636B23: なると申人の候は。一定にて候か
J09_0636B24: 答。この事おほきなるひが事也。念佛のゆへにこそ
J09_0636B25: てらすひかりの。念佛退轉してのちは。なにものを
J09_0636B26: たよりにててらすへきそ。さやうにてあるならは。
J09_0636B27: 念佛一遍申さぬものやはある。されとも往生する者
J09_0636B28: はすくなく。せさるものはおほきなり。現證たれか
J09_0636B29: うたかはん
J09_0636B30: 九問。本願には十念。成就には一念と候は。平生に
J09_0636B31: て候か。臨終にて候か
J09_0636B32: 答。去年申候き。聖道にはさやうに一行を平生に修
J09_0636B33: しつれは。罪即時に滅して。のちに又相續せされと
J09_0636B34: も成佛すといふ事あり。其はなを縁をむすはしめん

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