浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J09_0634A01: | る也。たたし念佛して往生するに不足なしといひて。 |
J09_0634A02: | 惡業をもはばからす行すへき慈悲をも行ぜす。念佛 |
J09_0634A03: | をもはげまさざらん事は。佛敎のをきてに相違する |
J09_0634A04: | 也。たとへは父母の慈悲は。よき子をもあしき子をも |
J09_0634A05: | はくくめとも。よき子をはよろこび。あしき子をはな |
J09_0634A06: | げくがことし。佛は一切衆生をあはれみて。よきをも |
J09_0634A07: | あしきをもわたし給へとも。善人をみてはよろこび。 |
J09_0634A08: | 惡人を見てはかなしみ給へる也。よき地によき種を |
J09_0634A09: | まかんがことし。かまへて善人にしてしかも念佛を |
J09_0634A10: | 修すへし。是を眞實に佛敎にしたかふものといふ也。 |
J09_0634A11: | 詮するところ。つねに念佛して往生に心をかけて。佛 |
J09_0634A12: | の引接を期して。やまひにふし。死にをよふへからん |
J09_0634A13: | に。おとろく心なく往生をのそむへきなり |
J09_0634A14: | 南無阿彌陀佛 南無阿彌陀佛 |
J09_0634A15: | |
J09_0634A16: | 東大寺十問答俊乘房問 |
J09_0634A17: | 一問。釋迦一代の聖敎を。みな淨土宗におさめ候か。 |
J09_0634B18: | 又三部經にかきり候か |
J09_0634B19: | 答。八宗九宗。みないつれをもわか宗の中にをさめ |
J09_0634B20: | て。聖道淨土の二門とはわかつ也。聖道門に大小あ |
J09_0634B21: | り。權實あり。淨土門に十方あり。西方あり。西方 |
J09_0634B22: | の門に雜行あり。正行あり。正行に助行あり。正定 |
J09_0634B23: | 業あり。かくして聖道はかたし。淨土はやすしと釋 |
J09_0634B24: | しいるる也。宗をたつるをもむきをしらぬものの。 |
J09_0634B25: | 三部經にかぎるとはいふなり |
J09_0634B26: | 二問。正雜二行。ともに本願にて候か |
J09_0634B27: | 答。念佛は本願也。十方三世の佛菩薩にすてられた |
J09_0634B28: | る。ゑせ者をたすけんとて。五劫まて思惟し。六道 |
J09_0634B29: | の苦機にゆづり。是をたよりにてすくはんと支度し |
J09_0634B30: | 給へる。本願の名號也。ゆめゆめ雜行本願といふ者 |
J09_0634B31: | は。佛の五智をうたがひて。邊地にととまり。見佛 |
J09_0634B32: | 聞法の利益にもるる者也。是は誑惑の者の道心もな |
J09_0634B33: | きか。山寺法師なとにほめられんとて。佛意をはか |
J09_0634B34: | へりみすいひいだせる事なり |