浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J09_0624A01: | 一孝養の心をもてちちははをおもくしおもはん人 |
J09_0624A02: | は。まづ阿彌陀ほとけにあつけまいらすへし。わが |
J09_0624A03: | 身の人となりて往生をねがひ念佛する事は。ひとへ |
J09_0624A04: | にわか父母のやしなひたてたれはこそあれ。わが |
J09_0624A05: | 念佛し候功德をあはれみて。わが父母を極樂へむか |
J09_0624A06: | へさせおはしまして。罪をも滅しましませとおもは |
J09_0624A07: | は。かならすかならすむかへとらせおはしまさんする |
J09_0624A08: | 也。されは唐土に妙雲といひし尼は。おさなくして |
J09_0624A09: | 父母にをくれたりけるか。二十年はかり念佛して。 |
J09_0624A10: | 父母をいのりしかは。ともに地獄の苦をあらためて。 |
J09_0624A11: | 極樂へまいりたりける也 |
J09_0624A12: | 一善導和尚の往生禮讃に。本願をひきていはく。若 |
J09_0624A13: | 我成佛十方衆生稱我名號下至十聲若不生者不 |
J09_0624A14: | 取正覺彼佛今現在世成佛當知本誓重願不虚衆 |
J09_0624A15: | 生稱念必得往生この文をつねに。口にもとなへ。 |
J09_0624A16: | 心にもうかへ。眼にもあてよ。阿彌陀佛すでに本願 |
J09_0624A17: | を成就し。極樂世界を莊嚴したてて。御目をみめく |
J09_0624B18: | らして。わが名をとなふる人やあると御らんし。御 |
J09_0624B19: | みみをかたふけて。わか名を稱する者やあると。よ |
J09_0624B20: | るひるきこしめさるる也。されは一稱も一念も。阿 |
J09_0624B21: | 彌陀佛にしられまいらせずといふ事なし。されは攝 |
J09_0624B22: | 取の光明はわが身をすて給ふ事なく。臨終の來迎は |
J09_0624B23: | むなしき事なき也。この文は。四十八願の眼也。肝 |
J09_0624B24: | なり。神也。四十八字にむすひたる事は。このゆへ |
J09_0624B25: | 也。よくよく身をもきよめ。手をもあらひて。ずず |
J09_0624B26: | をもとり。袈裟をもかくへし。不淨の身にて持佛堂 |
J09_0624B27: | へ入へからす。この世の主君なとをだにも。うやま |
J09_0624B28: | ひをそるる事にてあるに。まして無上世尊の。もろ |
J09_0624B29: | もろの大菩薩にもうやまはれ給へるに。われらが身 |
J09_0624B30: | にていかてかなのめにもあたりまいらすへき。一切 |
J09_0624B31: | の諸天もかうべをかたふけ給ふ。いかにいはんやわ |
J09_0624B32: | れらが身をや。又つみををそるるは。本願をかろし |
J09_0624B33: | むる也。身をつつしみてよからんとするは。自力を |
J09_0624B34: | はげむなりといふ事は。ものもおほえぬ。あさまし |