浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J09_0623A01: | しくくみき。これは信心の手をもて疑謗の難をくま |
J09_0623A02: | は。六方恒沙の諸佛きたりてくみし給ふへし。かれ |
J09_0623A03: | は大海の水やうやくつきしかば。龍宮のいらかあら |
J09_0623A04: | はれて如意寳珠を返しとりき。これは疑難のなみこ |
J09_0623A05: | とことくつきなば。謗家のいらかあらはれて。本願 |
J09_0623A06: | の寳珠を返しとるべし。かれは返しとりて閻浮提に |
J09_0623A07: | して貧窮のたみをあはれみき。是は返しとりて極樂 |
J09_0623A08: | にむまれて薄地のともからをみちびくべし。ねがは |
J09_0623A09: | くはもろもろの行者。彌陀本願の寳珠をいまたうば |
J09_0623A10: | ひとられざらむ者は。ふかく信心のそこにおさめ |
J09_0623A11: | よ。もしすてにとられたらんものは。すみやかに深 |
J09_0623A12: | 信の手をもて疑謗のなみをくめ。たからをすてて手 |
J09_0623A13: | をむなしくしてかへる事なかれ。いかなる彌陀か十 |
J09_0623A14: | 念の悲願ををこして十方の衆生を攝取し給ふ。いか |
J09_0623A15: | なるわれらか六字の名號をとなへて三輩の往生をと |
J09_0623A16: | げさらむ。永劫の修行はこれたれがためそ。功を未 |
J09_0623A17: | 來の衆生にゆずりたまふ。超世の悲願は又なんの料 |
J09_0623B18: | そ。こころさしを未法のわれらにをくり給ふ。われ |
J09_0623B19: | らもし往生をとぐへからすといはは。ほとけあに正 |
J09_0623B20: | 覺をなり給ふへしや。われらまた往生をとげましや。 |
J09_0623B21: | われらか往生はほとけの正覺により。佛の正覺は我 |
J09_0623B22: | らか往生による。若不生者のちかひこれをもてしる |
J09_0623B23: | へし。不取正覺のことはかきりあるをや云云 |
J09_0623B24: | |
J09_0623B25: | 示或人詞 |
J09_0623B26: | 一とはこの時西にむかふへからす。又西をうしろに |
J09_0623B27: | すへからす。きたみなみにむかふへし。おほかたう |
J09_0623B28: | ちゐたらんにも。うちふさんにも。かならす西にむ |
J09_0623B29: | かふへし。もしゆゆしく便宜あしき事ありて。西を |
J09_0623B30: | うしろにする事あらは。心のうちにわがうしろは西 |
J09_0623B31: | 也。阿彌陀ほとけのおはしますかた也とおもへ。た |
J09_0623B32: | たいまあしさまにてむかはねとも。心をたにも西方 |
J09_0623B33: | へやりつれは。そそろに西にむかはて。極樂をおも |
J09_0623B34: | はぬ人にくらふれは。それにまさる也 |