浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J09_0620A01: | むまるへき別願ををこして。その願成就せは。佛に |
J09_0620A02: | なるへきかゆへ也。この願もし滿足せずは。永劫を |
J09_0620A03: | ふともわれ正覺をとらじ。ただし未來惡世の衆生。 |
J09_0620A04: | 憍慢懈怠にして。是にをいて信ををこす事かたかる |
J09_0620A05: | へし。一佛二佛のとき給はんには。をそらくはうた |
J09_0620A06: | かふ心をなさんことを。ねがはくはわれ十方諸佛に。 |
J09_0620A07: | ことことくこの願を稱揚せられたてまつらんと。か |
J09_0620A08: | くのことく思惟して。第十七の願に設我得佛十方無 |
J09_0620A09: | 量諸佛不悉咨嗟稱我名者不取正覺とちかひ給 |
J09_0620A10: | ひて。つきに第十八願に乃至十念。若不生者。不取 |
J09_0620A11: | 正覺。とちかひ給へり。その無量の諸佛に。稱揚せ |
J09_0620A12: | られたてまつらんと。たて給へる願。すでに成就し |
J09_0620A13: | 給へるゆへに。六方にをのをの恒河沙のほとけまし |
J09_0620A14: | まして。廣長の舌相を出して。あまねく三千大千世 |
J09_0620A15: | 界におほひて。みなおなしくこの事をまことなりと |
J09_0620A16: | 證誠し給へり。善導これを釋しての給はく。もしこ |
J09_0620A17: | の證によりてむまるる事を得すは。六方の諸佛のの |
J09_0620B18: | べ給へる舌。口よりいてをはりてのち。つゐに口に |
J09_0620B19: | 返りいらずして。自然にやぶれただれんとのたまへ |
J09_0620B20: | り。これを信せさらん者は。すなはち十方恒沙の諸 |
J09_0620B21: | 佛の御したをやぶる也。よくよく信すへし。一佛二 |
J09_0620B22: | 佛の御したをやふらんだにもあり。いかにいはんや |
J09_0620B23: | 十方恒沙の諸佛をや。大地微塵劫を超過すとも。い |
J09_0620B24: | また三途の身をはなるへからすとの給へり。彌陀の |
J09_0620B25: | 四十八願といは。無三惡趣。不更惡趣。乃至念佛往 |
J09_0620B26: | 生等の願これ也。すへて四十八願の中に。いつれの |
J09_0620B27: | 願か一つとして。成就し給はぬ願あるへき。願こと |
J09_0620B28: | に不取正覺とちかひて。いますでに正覺をなり給へ |
J09_0620B29: | る故也。しかるを無三惡趣の願を信せすして。彼國 |
J09_0620B30: | に三惡道ありといふものはなし。不更惡趣の願を信 |
J09_0620B31: | せすして。かのくにの衆生いのちをはりてのち。又 |
J09_0620B32: | 惡道に返るといふ者はなし。悉皆金色の願を信せす |
J09_0620B33: | して。かのくにの衆生は。金色なるもあり。白色な |
J09_0620B34: | るもありといふものはなし。無有好醜の願を信せす |