浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J09_0617A01: | このともからは一宗をも興隆すへきかは。ただいた |
J09_0617A02: | づらに念佛の業を廢したるばかりにて。またまたそ |
J09_0617A03: | れ諸宗のをぎろをもさくるへからす。しかれはこれ |
J09_0617A04: | おほきなる損にあらすや。諸宗のふかきなかれをく |
J09_0617A05: | む南都北京の學者。兩部の大法をもつたへたる本寺 |
J09_0617A06: | 本山の禪徒。百千萬の念佛世にひろまりたりとも。 |
J09_0617A07: | 本宗をあらたむへきにあらす。又佛法うせなんとす |
J09_0617A08: | とて念佛を廢せは。念佛はこれ佛法にあらずや。た |
J09_0617A09: | とへは虎狼の害をにけて。獅子にむかひてはしらん |
J09_0617A10: | かことし。餘行を謗じ念佛を謗ぜん。おなしくこれ |
J09_0617A11: | 逆罪也。とらおほかみに害せらるると。獅子に害せ |
J09_0617A12: | られんと。ともにかならす死すへし。これをも謗す |
J09_0617A13: | へからす。かれをもそねむへからす。ともにみな佛 |
J09_0617A14: | 法也。たがひに偏執する事なかれ。像法决疑經にい |
J09_0617A15: | はく。三學の行人たがひに毀謗して。地獄にいるこ |
J09_0617A16: | とときやのことしといへり。又大論にいはく。自法を |
J09_0617A17: | 愛染するゆへに。他人の法を毀呰すれは。持戒の行 |
J09_0617B18: | 人なりといへとも。地獄の苦をまぬかれすといへり。 |
J09_0617B19: | 又善導和尚のの給はく |
J09_0617B20: | 世尊説法時將了 慇懃付屬彌陀名 |
J09_0617B21: | 五濁增時多疑謗 道俗相嫌不用聞 |
J09_0617B22: | 見有修行起瞋毒 方便破壞競生怨 |
J09_0617B23: | 如此生盲闡提輩 毀滅頓敎永沈淪 |
J09_0617B24: | 超過大地微塵劫 未可得離三途身 |
J09_0617B25: | といへり。念佛を修せんものは。餘行をそしるべか |
J09_0617B26: | らす。そしらはすなはち彌陀の悲願にそむくへきか |
J09_0617B27: | ゆへなり。餘行を修せん者も念佛をそしるへから |
J09_0617B28: | す。又諸佛の本誓にたがふかゆへ也。しかるをいま |
J09_0617B29: | 眞言止觀の窓のまへには。念佛の行をそしり。一向 |
J09_0617B30: | 專念の床のうへには。諸餘の行をそしる。ともに我 |
J09_0617B31: | 我偏執の心をもて義理をたて。たがひにをのをの是 |
J09_0617B32: | 非のおもひに住して會釋をなす。あにこれ正義にか |
J09_0617B33: | なはんや。みなともに佛意にそむけり。つきに又難 |
J09_0617B34: | 者のいはく。今來の念佛者わたくしの義をたてて。 |