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J1410 拾遺和語灯録 了恵輯緑 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0615A01: をえたりと。楞嚴の先德のかきをき給へるまことな
J09_0615A02: るかなや。又善導和尚この觀經を釋しての給はく。
J09_0615A03: 娑婆の化主その請によるがゆへに。ひろく淨土の要
J09_0615A04: 門をひらき。安樂の能人別意の弘願をあらはす。そ
J09_0615A05: の要門といは。すなはちこの觀經の定散二門これ
J09_0615A06: 也。定はすなはちおもひをやめてもて心をこらし。
J09_0615A07: 散はすなはち惡を廢して善を修す。この二行をめぐ
J09_0615A08: らして往生をもとめねがふ也。弘願といは。大經に
J09_0615A09: とくがことし。一切善惡の凡夫のむまるる事をうる
J09_0615A10: もの。みな阿彌陀佛の大願業力に乘して。增上縁と
J09_0615A11: せすといふ事なし。又ほとけの密意弘深にして。敎
J09_0615A12: 文さとりかたし。三賢十聖もはかりてうかがふとこ
J09_0615A13: ろにあらす。いはんやわれ信外の輕毛也。さらに旨
J09_0615A14: 趣をしらんや。あふひておもんみれは釋迦はこの方
J09_0615A15: にして發遣し。彌陀はかのくにより來迎し給ふ。こ
J09_0615A16: こにやりかしこによはふ。あにさらざるへけんやと
J09_0615A17: いへり。しかれは定善散善弘願の三門をたて給へり。
J09_0615B18: その弘願といは。大經に云。設我得佛。十方衆生。
J09_0615B19: 至心信樂欲生我國。乃至十念。若不生者不取正覺。
J09_0615B20: 唯除五逆誹謗正法といへり。善導釋していはく。若
J09_0615B21: 我成佛十方衆生稱我名號下至十聲若不生者不
J09_0615B22: 取正覺彼佛今現在世成佛當知本誓重願不虚衆
J09_0615B23: 生稱念必得往生云云觀經の定散兩門をときをはりて
J09_0615B24: 佛告阿難汝好持是語持是語者即是持無量壽
J09_0615B25: 佛名云云これすなはちさきの弘願の意也。又おなしき
J09_0615B26: 經の眞身觀には彌陁身色如金山相好光明照十方
J09_0615B27: 唯有念佛蒙光攝當知本願最爲強云云又これさき
J09_0615B28: の弘願のゆへなり。阿彌陀經に云。不可以少善
J09_0615B29: 根福德因縁得生彼國若善男子善女人聞説阿彌
J09_0615B30: 陀佛執持名號若一日若二日乃至七日一心不亂其
J09_0615B31: 人臨命終時心不顚倒即得往生云云つきの文に。
J09_0615B32: 六方にをのをの恒河沙の佛ましまして。廣長の舌相
J09_0615B33: を出して。あまねく三千大千世界におほひて。誠實
J09_0615B34: の言なり。信せよと證誠し給へり。これ又さきの弘

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