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J1410 拾遺和語灯録 了恵輯緑 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0614A01: には發菩提心。深信因果。讀誦大乘。勸進行者也。
J09_0614A02: 九品はかの三福の業を開してその業因にあつ。つぶ
J09_0614A03: さには觀經にみえたり。總じて是をいへは。定散二
J09_0614A04: 善の中にもれたる往生の行はあるへからす。これに
J09_0614A05: よりて。あるひはいづれにもあれ。ただ有縁の行にを
J09_0614A06: もむきて。功をかさねて。心のひかん法によりて。
J09_0614A07: 行をはげまば。みなことことく往生をとぐへし。さ
J09_0614A08: らにうたがひをなす事なかれ。いましはらく自法に
J09_0614A09: つきてこれをいはば。まさにいま定善の觀門は。か
J09_0614A10: ずかずにつらなりて十三あり。散善の業因は。まち
J09_0614A11: まちにわかれて九品あり。その定善の門にいらんと
J09_0614A12: すれは。すなはち意馬あれて六塵の境にはせ。かの
J09_0614A13: 散善の門にのぞまんとすれは。又心猿あそんて十惡
J09_0614A14: のえたにうつる。かれをしづめんとすれともえす。
J09_0614A15: 是をととめむとすれどもあたはす。いま下三品の業
J09_0614A16: 因をみれは。十惡五逆の衆生。臨終に善知識にあひ
J09_0614A17: て。一聲十聲。阿彌陀佛の名號をとなへて。往生す
J09_0614B18: ととかれたり。これなんぞわれらが分にあらざらん
J09_0614B19: や。かの釋の雄俊といひし人は。七度還俗の惡人也。
J09_0614B20: いのちをはりてのち獄〓閻魔の廳庭にゐてゆきて。
J09_0614B21: 南閻浮提第一の惡人。七度還俗の雄俊ゐてまいりて
J09_0614B22: はんべりと申けれは。雄俊申ていはく。われ在生の
J09_0614B23: 時觀無量壽經をみしかば。五逆の罪人阿彌陀ほとけ
J09_0614B24: の名號を十聲となへて。極樂に往生すとまさしくと
J09_0614B25: かれたり。われ七度還俗すといへとも。いまた五逆
J09_0614B26: をはつくらす。善根すくなしといへとも。念佛十聲
J09_0614B27: にすぎたり。雄俊もし地獄におちば。三世の諸佛妄
J09_0614B28: 語のつみにおちたまふへしと高聲にさけびしかば。
J09_0614B29: 法王は理におれて。たまのかふりをかたふけて。是
J09_0614B30: をおかみ。彌陀はちかひによりて金蓮にのせてむか
J09_0614B31: へ給ひき。いはんや七度還俗にをよばざらんをや。
J09_0614B32: いはんや一形念佛せんをや。男女貴賤。行住坐臥を
J09_0614B33: えらはず。時處諸縁を論せす。これを修するにかた
J09_0614B34: からす。乃至臨終に往生を願求するに。そのたより

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