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J1400 和語灯録 了恵輯緑 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0589A01: 一齋し候は功德にて候やらん。かならすすへき事に
J09_0589A02: て候やらん
J09_0589A03: 答。齋は功德をうる事にて候也。六齋の御齋ぞさも
J09_0589A04: 候ひぬへき。又御大事にて御やまひなともをこらせ
J09_0589A05: おはしましぬへく候はは。さなくとも。ただ御念佛
J09_0589A06: だにもよくよく候はは。それにて生死をはなれ。淨
J09_0589A07: 土にも往生せさせおはしまさんずる事は。これによ
J09_0589A08: るべく候
J09_0589A09: 一臨終のおり。阿彌陀の定印なとをならひて。五色
J09_0589A10: の糸とひかへ候やらん。たださ候はずとも。左右の
J09_0589A11: 手にひかへ候やらん
J09_0589A12: 答。かならす定印をむすふべきにても候はす。ただ
J09_0589A13: 合掌を本躰にてその中にひかへられ候へし
J09_0589A14: 一ちかくてかならすしも。見まいらせ候はねとも。
J09_0589A15: とをらかにて。ひかへ候やらん
J09_0589A16: 答。とをくも。ちかくも。便宜によるべく候。いか
J09_0589A17: なるもくるしく候はす
J09_0589B18: 一かならす佛を見。糸をひかへ候はずとも。われは
J09_0589B19: 申さずとも。人の申さん念佛をききても。死候はは
J09_0589B20: 淨土には往生し候へきやらん
J09_0589B21: 答。かならす糸をひくといふ事候はす。佛にむかひ
J09_0589B22: まいらせねども。念佛だにもすれは往生し候也。又
J09_0589B23: ききてもし候。それはよくよく信心ふかくての事に
J09_0589B24:
J09_0589B25: 一ながく生死をはなれ。三界にむまれしとおもひ候
J09_0589B26: に。極樂の衆生となりても。又その縁つきぬれはこ
J09_0589B27: の世にむまるると申候は。まことにて候か。たとひ國
J09_0589B28: 王ともなり。天上にもむまれよ。ただ三界をわかれ
J09_0589B29: んとおもひ候に。いかにつとめをこなひてか。還り
J09_0589B30: 候はざるへき
J09_0589B31: 答。これもろもろのひが事にて候。極樂へ一たびむ
J09_0589B32: まれ候ぬれは。ながくこの世にかへる事候はす。み
J09_0589B33: な佛に成ことにて候也。ただし人をみちびかんため
J09_0589B34: には。ことさらに還る事も候。されとも生死にめく

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