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J1400 和語灯録 了恵輯緑 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0573A01: し。念佛をもはげましおはしまして。かしこにてま
J09_0573A02: たんとをほしめすへく候。返かえすもなをなを往生を
J09_0573A03: うたがふ御心候ましく候。五逆十惡のをもき罪つく
J09_0573A04: りたる惡人。なを十聲一聲の念佛によりて往生をし
J09_0573A05: 候はんに。まして罪つくらせおはします御事はなに
J09_0573A06: 事か候へき。たとひつくらせ候へきにても。いく程
J09_0573A07: の事かは候へき。この經にとかれて候罪人にはいひ
J09_0573A08: くらふへくやは候。それにまづ心ををこし出家をと
J09_0573A09: げさせおはしまして。めてたき御のりにも縁をむす
J09_0573A10: び。時にしたがひ日にしだかひて。善根のみこそは
J09_0573A11: つもらせおはしますにて候らめ。そのうへふかく决
J09_0573A12: 定往生の法文を信じて。一向專修の念佛にいりて。
J09_0573A13: 一すじに彌陀の本願をたのみて。ひさしくならせお
J09_0573A14: はしまして候。なに事にか一事も往生をうたがひお
J09_0573A15: ほしめし候へき。專修の人は。百人は百人なから十
J09_0573A16: 人は十人なから往生すと。善導の給ひて候へは。ひ
J09_0573A17: とりそのかずにもれさせをはしますべきかはとこそ
J09_0573B18: おほえ候へ。善導をもかこち。佛の本願をもせめま
J09_0573B19: いらせ給ふへく候。心よはくはゆめゆめをほしめす
J09_0573B20: ましく候。あなかしこあなかしこ。ことはりをや申ひらき候
J09_0573B21: とおもひ候程に。よにおほくなり候ひぬる。さやう
J09_0573B22: のおりふし骨なくやとおほえ候へとも。もしさすが
J09_0573B23: のびたる御事にても又候らんえしり候はねは。この
J09_0573B24: たび申候はではいつをかまち候へき。もしのどかに
J09_0573B25: きかせおはしまして。一念も御心をすすむるたより
J09_0573B26: にやなり候とおもひ候ばかりに。とどめえ候はて。
J09_0573B27: これほとこまかになり候ぬ。機嫌をしり候はねは。は
J09_0573B28: からひがたくてわびしくこそ候へ。もし無下によは
J09_0573B29: くならせおはしましたる御事にて候はは。これは事
J09_0573B30: ながく候へく候。要をとりてつたへまいらせおはし
J09_0573B31: ますへく候。うけ給はり候ままになにとなくあはれ
J09_0573B32: におほえ候て。おし返し又申候也
J09_0573B33:
J09_0573B34: 禪勝房にしめす御詞

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