浄土宗全書を検索する
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| 巻＿頁段行 | 本文 |
|---|---|
| J09_0571A01: | て一定往生すと釋迦佛のとき給へるは决定なり。も |
| J09_0571A02: | ろもろの衆生一念もうたがふへからすと。あらゆる |
| J09_0571A03: | 諸佛みなことことく證誠し給へり。すでに阿彌陀佛 |
| J09_0571A04: | は願をたて。釋迦佛はその願をとき。六方諸佛はその |
| J09_0571A05: | 説を證誠し給へるうへは。このほかになにほとけの |
| J09_0571A06: | 又これらの諸佛にたがひて。凡夫往生せずとはの給 |
| J09_0571A07: | ふべきぞといふことはりをもて。佛現しての給ふとも。 |
| J09_0571A08: | それにおとろきて信心をやぶり。うたがふ心あるへ |
| J09_0571A09: | からす。いはんや菩薩たちのの給はんをや又辟支佛 |
| J09_0571A10: | をやと。こまこまと善導は釋し給ひて候也。ましてこ |
| J09_0571A11: | のころの凡夫のいかに申候はんによりて。げにいか |
| J09_0571A12: | があらんずらんなと。不定におほしめす御心ゆめゆ |
| J09_0571A13: | め候まじく候。いかにめでたき人と申すとも。善導和 |
| J09_0571A14: | 尚にまさりて往生の道をしりたらん事もかたく候。 |
| J09_0571A15: | 善導は又凡夫にあらず阿彌陀佛の化身也。阿彌陀佛 |
| J09_0571A16: | のわが本願をひろめて。衆生を往生せさせむ料にか |
| J09_0571A17: | りに人とむまれて。善導とは申候也。そのをしへは。 |
| J09_0571B18: | 申さは佛説にてこそ候へ。あなかしこあなかしこうたがひ |
| J09_0571B19: | おほしめすましきにて候。又はしめより佛の本願に。 |
| J09_0571B20: | 信ををこさせおはしまして候し御心の程見まいらせ |
| J09_0571B21: | 候に。なにしにかは往生はうたかひおほしめし候へ |
| J09_0571B22: | き。經にとかれて候こときは。いまだ往生の道もしら |
| J09_0571B23: | ぬ人にとりての事にて候。もとよりよくよくきこし |
| J09_0571B24: | めししたためて。そのうへ御念佛の功つもりたる事 |
| J09_0571B25: | にて候はんには。かならす又臨終の善知識にあはせ |
| J09_0571B26: | おはしまさずとも。往生は一定せさせおはしますへ |
| J09_0571B27: | き事にてこそ候へ。中中あらぬさまなる人はあしく |
| J09_0571B28: | 候なんただいかならん人にても。尼女房なりとも。つ |
| J09_0571B29: | ねに御まへに候はん人に。念佛申させて。きかせおは |
| J09_0571B30: | しまして。御心一つをつよくおほしめして。たた中中 |
| J09_0571B31: | 一向に凡夫の善知識をおほしめしすてて。佛を善知 |
| J09_0571B32: | 識にたのみまいらせ給ふへく候。もとよりほとけの |
| J09_0571B33: | 來迎は。臨終正念のためにて候也。それを人のみな臨 |
| J09_0571B34: | 終正念にて念佛申たるに。佛はむかへ給ふとのみ心 |