浄土宗全書を検索する
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| 巻＿頁段行 | 本文 |
|---|---|
| J09_0566A01: | の御まへへ參らんすると。おほしめすへき事にて候 |
| J09_0566A02: | 也。かくのこときの事かたはしを申さんに。御心え |
| J09_0566A03: | 候て。わがため人のためにをこなはせたまふへし |
| J09_0566A04: | 九月十八日 眞 觀承 |
| J09_0566A05: | |
| J09_0566A06: | 黑田の聖人へつかはす御文 |
| J09_0566A07: | 末代の衆生を。往生極樂の機にあててみるに。行すく |
| J09_0566A08: | なしとてうたかふへからす。一念十念にたりぬへし。 |
| J09_0566A09: | 罪人なりとてうたかふへからす。罪根ふかきをもき |
| J09_0566A10: | らはす。時くたれりとてうたかふへからす。法滅已 |
| J09_0566A11: | 後の衆生なを往生すへし。いはんやこのころをや。 |
| J09_0566A12: | わが身わろしとてうたかふへからす。自身はこれ煩 |
| J09_0566A13: | 惱具足せる凡夫なりといへり。十方に淨土おほけれ |
| J09_0566A14: | とも。西方をねかふは。十惡五逆の衆生もむまるる |
| J09_0566A15: | ゆへ也。諸佛の中に彌陀に歸したてまつるは。三念 |
| J09_0566A16: | 五念にいたるまてみつから來りてむかへ給ふかゆへ |
| J09_0566A17: | 也。諸行の中に念佛をもちゆるは。かのほとけの本 |
| J09_0566B18: | 願なるかゆへ也。今彌陀の本願に乘して往生してん |
| J09_0566B19: | には。願として成ぜすといふ事あるへからす。本願 |
| J09_0566B20: | に乘ずる事は。ただ信心のふかきによるへし。うけか |
| J09_0566B21: | たき人身をうけて。あひかたき本願にあひて。をこ |
| J09_0566B22: | しがたき道心ををこして。はなれがたき輪廻のさと |
| J09_0566B23: | をはなれて。むまれがたき淨土に往生せん事は。よ |
| J09_0566B24: | ろこびの中のよろこひ也。つみをは十惡五逆のもの |
| J09_0566B25: | なをむまると信して。小罪をもをかさしとおもふへ |
| J09_0566B26: | し。罪人なをむまるいかにいはんや善人をや。行は |
| J09_0566B27: | 一念十念むなしからすと信じて。無間に修すへし。 |
| J09_0566B28: | 一念なをむまるいかにいはんや多念をや。阿彌陀佛 |
| J09_0566B29: | は不取正覺の詞を成就して。現にかのくににましま |
| J09_0566B30: | せは。さためていのちをはらん時には來迎し給はん |
| J09_0566B31: | ずらん。釋尊はよきかなやわがをしへにしたがひて。 |
| J09_0566B32: | 生死をはなれんとすと知見し給ふらん。六方諸佛は |
| J09_0566B33: | よろこばしきかなわれらが證誠を信じて。不退の淨 |
| J09_0566B34: | 土に往生せんとすとよろこび給ふらんと。天にあふ |