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J1400 和語灯録 了恵輯緑 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0565A01: 也。この心なからん人には。をしへさせ給ふへし。
J09_0565A02: いかならん時にも申されざらんをこそ。ねんじて申
J09_0565A03: さはやとおもふべきに。申されんをねんして申させ
J09_0565A04: 給はぬ事はいかてか候へき。ゆめゆめ候まじ。ただ
J09_0565A05: いかなるおりにもきらはず申させ給ふへし
J09_0565A06: 一念佛の行あながちに信ぜざらん人に論しあひ。又
J09_0565A07: あらぬ行。ことさとりの人にむかひて。いたくしゐ
J09_0565A08: ておほせらるる事候ましく候。異解異學の人を見て
J09_0565A09: は。これを恭敬して。かろしめあなどる事なかれと
J09_0565A10: 申たる事にて候也。されはおなし心に。極樂をねが
J09_0565A11: ひ念佛を申さん人には。たとひ塵刹の外の人なりと
J09_0565A12: も同行のおもひをなして。一佛淨土にむまれんとお
J09_0565A13: もふへき事にて候也。阿彌陀佛に縁なく。極樂淨土
J09_0565A14: にちきりすくなく候はん人の。信もをこらす。ねが
J09_0565A15: はしくもなく候はんにはちからをよばず。ただ心に
J09_0565A16: まかせていかならんをこなひをもして。後生たすか
J09_0565A17: りて。三惡道をはなるべき事を。人の心にしたがひて
J09_0565B18: すすめ給ふへき也。又さは候へとも。ちりばかりも
J09_0565B19: かなひぬへからん人には。阿彌陀ほとけをすすめ。
J09_0565B20: 極樂をねがはすへき也。いかに申すともこの世の人
J09_0565B21: の。極樂にむまれて生死をはなれん事。念佛ならて
J09_0565B22: 極樂にむまるる事は候ましき事にて候也。このあひ
J09_0565B23: たのことをは。人の心にしたがひてはからふべきにて
J09_0565B24: 候なり。いかさまにも物をあらそふ事はゆめゆめ候
J09_0565B25: ましき事に候。もしはそしり。もしは信ぜさらんもの
J09_0565B26: をは。ひさしく地獄にありて。又地獄へ還るべきも
J09_0565B27: のなりとよくよく意えて。こわからてこしらへすす
J09_0565B28: むへきにて候。又よもとおもひまいらせ候へとも。
J09_0565B29: いかなる人申とも。念佛の御心なとたぢろきおほし
J09_0565B30: めす事有ましく候。たとひ千佛世にいてて。念佛は
J09_0565B31: 往生すべからすと。まのあたりをしへさせ給ふとも。
J09_0565B32: これは釋迦彌陀よりはしめて。恒沙のほとけの證誠
J09_0565B33: せさせ給ふ事なれはとおほしめして。心さしを金剛
J09_0565B34: よりもかたくして。このたびかならす阿彌陀ほとけ

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