浄土宗全書を検索する
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| 巻＿頁段行 | 本文 |
|---|---|
| J09_0560A01: | いかにいはんや三寶の世に生れて。五逆をつくらざ |
| J09_0560A02: | るわれら彌陀の名號をとなへんに。往生うたがふへ |
| J09_0560A03: | からず。いまこの願にあへる事は。まことにこれお |
| J09_0560A04: | ぼろけの縁にあらず。よくよくよろこびおほしめす |
| J09_0560A05: | へし。たとひ又あふといふとも。もし信ぜすはあは |
| J09_0560A06: | ざるがことし。いまふかくこの願を信せさせ給へり。 |
| J09_0560A07: | 往生疑おほしめすへからす。必かならずふた心なく。よ |
| J09_0560A08: | くよく御念佛候ひて。このたひ生死をはなれ。極樂 |
| J09_0560A09: | にむまれさせ給ふへし。又觀無量壽經にいはく。一一 |
| J09_0560A10: | 光明遍照十方世界念佛衆生攝取不捨已上これは彌 |
| J09_0560A11: | 陀の光明ただ念佛の衆生をてらして。餘の一切の行 |
| J09_0560A12: | 人をは照さずといふ也。但餘の行を行しても極樂を |
| J09_0560A13: | ねがはば。ほとけのひかりてらして攝取し給ふへし。 |
| J09_0560A14: | なんぞただ念佛のものはかりをえらひててらし給ふ |
| J09_0560A15: | やとならは。善導和尚釋しての給はく。彌陀身色如 |
| J09_0560A16: | 金山相好光明照十方唯有念佛蒙光攝當知本 |
| J09_0560A17: | 願最爲強已上念佛はこれ彌陀本願の行なるがゆへに。 |
| J09_0560B18: | 成佛の光明かへりて本地の誓願をてらし給ふ也。餘 |
| J09_0560B19: | 行はこれ本願にあらざるがゆへに。彌陀の光明きら |
| J09_0560B20: | ひててらし給はさる也。いま極樂をもとめん人は。 |
| J09_0560B21: | 本願の念佛を行して。攝取のひかりにてらされんと |
| J09_0560B22: | おほしめすへし。これにつけても念佛の大切に候。 |
| J09_0560B23: | よくよく申させ給ふへし。又釋迦如來この經の中に。 |
| J09_0560B24: | 定散のもろもろの行をときをはりて後に。まさしく |
| J09_0560B25: | 阿難に付囑し給時に。上にとくところの定善の十三 |
| J09_0560B26: | 觀。散善の萬行をは付囑せすして。只念佛の一行を |
| J09_0560B27: | 付囑し給へり。經に云。佛告阿難汝好持是語持 |
| J09_0560B28: | 是語者即是持無量壽佛名已上善導和尚この文を釋 |
| J09_0560B29: | しての給はく。從佛告阿難汝好持是語已下正明付 |
| J09_0560B30: | 囑彌陀名號流通於遐代上來雖説定散兩門之益 |
| J09_0560B31: | 望佛本願意在衆生一向專稱彌陀佛名已上これは |
| J09_0560B32: | 定散のもろもろの行は。彌陀の本願にあらず。故に |
| J09_0560B33: | 釋迦如來往生の行を付囑し給ふに。餘の定善散善を |
| J09_0560B34: | は付囑せすして。念佛はこれ彌陀の本願なるかゆへ |