ウィンドウを閉じる

J1400 和語灯録 了恵輯緑 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0546A01: の本願をもく。釋迦の大悲ふかきゆへに。此敎をと
J09_0546A02: とめ給へる事百年なり。いはんや此ころは。これ末
J09_0546A03: 法の始也。萬年の後の衆生にをとらんや。かるか
J09_0546A04: ゆへに易往といふ。しかりといへとも。此敎にあふ
J09_0546A05: 者はかたし。又をのつから聞といへとも。信するこ
J09_0546A06: とかたきかゆへにしかも無人といふ。まことにこと
J09_0546A07: はりなるへし。阿彌陀經に。もしは一日。もしは二
J09_0546A08: 日乃至七日。名號を執持して一心不亂なれは。その
J09_0546A09: 人命終の時に。阿彌陀佛もろもろの聖衆と現に其人
J09_0546A10: のまへにましまして。をはる時心顚倒せずして。阿彌
J09_0546A11: 陀佛の極樂國土に往生する事をうといふ。此事をと
J09_0546A12: きたもふ時に。釋迦一佛の所説を信せさらんことを
J09_0546A13: をそれて。六方の如來同心同時に。各廣長の舌相を
J09_0546A14: いだして。あまねく三千大千世界におほひて。もし
J09_0546A15: この事虚言ならは。わか出すところの廣長の舌。や
J09_0546A16: ぶれだだれて口にいる事あらじとちかひ給ひき。經
J09_0546A17: 文釋文あらは也。又大事を成じ給ひし時はみな證明
J09_0546B18: ありき。法花をとき給ひし時は。多寳一佛證明し。般
J09_0546B19: 若をときたまひし時は。四方四佛證明し給ふ。しか
J09_0546B20: りといへとも一日七日の念佛のことく證誠のさかり
J09_0546B21: なる事はなし。ほとけも此事を實に大事におぼし召
J09_0546B22: たるにこそ候めれ
J09_0546B23: 問。信心のやうはうけ給はりぬ。行の次第いかか候
J09_0546B24: へき
J09_0546B25: 答。四修をこそは本とする事にて候へ。一には長時
J09_0546B26: 修乃至四には無餘修也。一には長時修といふは。慈
J09_0546B27: 恩の西方要决にいはく。初發心より此かた。菩提に
J09_0546B28: 至るまて常に退轉なき也。善導は命のをはるを期と
J09_0546B29: して。誓て中止せざれといふ。二に恭敬修といは。極
J09_0546B30: 樂の佛法僧寶にをいて。つねに憶念して尊重をなす
J09_0546B31: 也。これ往生要集の意なり。又要决にいはく。恭敬
J09_0546B32: 修これにつきて五あり。一には有縁の聖人をうやま
J09_0546B33: ふ。二には有縁の像敎をうやまふ。三には有縁の善
J09_0546B34: 知識をうやまふ。四には同縁の伴をうやまふ。五に

ウィンドウを閉じる