浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J09_0538A01: | りて通入すべき道也。ここをもて諸佛の大悲。淨土 |
J09_0538A02: | に歸せよとすすめ給ふ。たとひ一形惡をつくるとも。 |
J09_0538A03: | ただよく心をかけてまことをもはらにして。つねに |
J09_0538A04: | よく念佛せよ。一切のもろもろのさはり自然にのぞ |
J09_0538A05: | こりて。さためて往生をう。なんぞ思ひはからずし |
J09_0538A06: | て。さる心なきやといへり。永觀のいはく。眞言止 |
J09_0538A07: | 觀は理ふかくしてさとりかたく。三論法相は道かす |
J09_0538A08: | かにしてまどひやすしとなと候。實に觀念にもたへ |
J09_0538A09: | ず。行法にも得いたらざらん人は。淨土の往生をと |
J09_0538A10: | げて一切の法門をもやすくさとらせ給はんは。よく |
J09_0538A11: | 候ひなんとおほし候 |
J09_0538A12: | 問。十方に淨土おほし。何れをかねがひ候へき。兜率 |
J09_0538A13: | の往生をねがふ人もおほく候。いかか思ひ定候へき |
J09_0538A14: | 答。妙樂大師の給はく。諸敎所讃多在彌陀故以 |
J09_0538A15: | 西方而爲一准と。又顯密の敎法の中に。もはら |
J09_0538A16: | 極樂をすすむる事稱計へからす。惠心の往生要集 |
J09_0538A17: | に。十方に對して西方をすすめ。兜率に對しておほ |
J09_0538B18: | くの勝劣をたて。難易相違の證據ともをひけり。尋 |
J09_0538B19: | 御覽勢させたまへ。極樂は此土に縁ふかし。彌陀は |
J09_0538B20: | 有縁の敎主也。宿因のゆへ。本願のゆへあり。ただ |
J09_0538B21: | 西方をねかはせ給へきとぞおほえ候 |
J09_0538B22: | 問。さてはひとすぢに極樂をねがふへきにこそ候な |
J09_0538B23: | れ。極樂をねかはんには。いづれの行かすぐれて候 |
J09_0538B24: | へき |
J09_0538B25: | 答。善導釋しての給はく。行に二種あり。一には正 |
J09_0538B26: | 行。二には雜行なり。正の中に五種あり。一には禮 |
J09_0538B27: | 拜の正行。二には讃嘆供養の正行。三には讀誦の正 |
J09_0538B28: | 行。四には稱名の正行。五には觀察の正行也。一に |
J09_0538B29: | 禮拜の正行といは。禮せんには。即かの佛を禮し |
J09_0538B30: | て。餘の禮をまじへざれ。二に讚嘆供養の正行とい |
J09_0538B31: | は。讃嘆せんには。即かの佛を讃嘆供養して。餘の |
J09_0538B32: | 讚嘆をまじへざれ。三に讀誦の正行といは。讀誦せ |
J09_0538B33: | んには。彌陀經等の三部經を讀誦して。餘の讀誦をま |
J09_0538B34: | じへざれ。四に稱名の正行といは。稱せんには。即 |