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J1400 和語灯録 了恵輯緑 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0534A01: よりて。專修念佛に懈怠をなし。念佛往生にうたが
J09_0534A02: ひをなし。不審をいたさん人は。いふにかひなき事
J09_0534A03: にこそ候はめ。をよそ彌陀に縁あさく。往生の時い
J09_0534A04: たらぬものは。きけとも信ぜす。念佛の者をみては
J09_0534A05: 腹をたち。聲をききてはいかりをなして。念佛はあ
J09_0534A06: しき事なりなと申すは。すへて經論にも見へさる事
J09_0534A07: を申にて候也。御意をえさせ給ひて。いかに申す
J09_0534A08: とも。御心はかりは御變改候へからす。あながちに信
J09_0534A09: ぜざらん人をは。御すすめ候へからす。佛なを力を
J09_0534A10: よびたまはす。いかにいはんや凡夫のちからはをよ
J09_0534A11: ふましく候。かかる不信の衆生をも。過去の父母兄弟
J09_0534A12: 親類なりと思召候て。慈悲ををこして念佛申て。極
J09_0534A13: 樂の上品上生にまいりてさとりをひらき。すみやか
J09_0534A14: に生死にかへりいりて。誹謗不信の人をも。むかへ
J09_0534A15: んとおほしめすへき事にて候なり。此由を御意得候
J09_0534A16: へきなり
J09_0534A17: 一異解の人の餘の善根を修せんには。財寶をあひ助
J09_0534B18: 成しておほしめすへき樣は。我これ一向專修にて决
J09_0534B19: 定して往生すへき身なり。他人のとをきみちを。わ
J09_0534B20: か近き道に結縁せさせんとおほしめすへき也。其う
J09_0534B21: へ專修をさまたけ候はさらんは結縁せんにとがなし
J09_0534B22: 一人ひとの堂をつくり。佛を作り。經をかき。僧を供
J09_0534B23: 養せんをは。能能心をこたらすして信ををこして。
J09_0534B24: かくのことくの雜善根をも修せしめ給へと。御すすめ
J09_0534B25: 候へし
J09_0534B26: 一念佛の意をしらずして。此世のいのりに佛にも神
J09_0534B27: にも申し。經をも誦しかき堂をも作らは。それも先
J09_0534B28: のことくおほしめすへく候。せめては又後世のため
J09_0534B29: にせばこそあらめ。其要なしなとをほせ候へから
J09_0534B30: す。專修をさふる人にはあらざりけりと思召候へし
J09_0534B31: 一念佛を申事樣樣の義候へとも。只六字をとなふる
J09_0534B32: はかりに一切はをさまりて候也。意には本願をたの
J09_0534B33: み。口には名號をとなへ。手には數珠をとり。つね
J09_0534B34: に心にかくるが。きはめたる決定の業にて候也。念

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