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J1400 和語灯録 了恵輯緑 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0531A01: 黑谷上人語燈錄卷第十三
J09_0531A02:
J09_0531A03: 厭欣沙門了惠集錄
J09_0531A04:
J09_0531A05: 和語第二之三當卷有四章
J09_0531A06: 九條殿下の北政所へ進する御返事第九
J09_0531A07: 鎌倉の二位の禪尼へ進する御返事第十
J09_0531A08: 要義問答第十一
J09_0531A09: 大胡太郞へつかはす御返事第十二
J09_0531A10: 九條殿下の北政所へ進する御返事
J09_0531A11: かしこまりて申あけ候。さては御念佛申させおはし
J09_0531A12: まし候なるこそ。よにうれしく候へ。まことに往生
J09_0531A13: の行には、念佛かめてたき事にて候也。そのゆへ
J09_0531A14: は。念佛は。是彌陀本願の行なれは也。餘行は眞言
J09_0531A15: 止觀のたかき行なりといへとも。彌陀の本願にあら
J09_0531A16: す。又念佛は。釋迦付屬の行なり。餘行は。定散兩
J09_0531A17: 門のめてたき行なりといへとも。釋尊是を付屬し給
J09_0531A18: はす。又念佛は。六方諸佛の證誠の行なり。餘行
J09_0531B19: は。顯密事理のやむごとなき行也といへとも。諸佛
J09_0531B20: これを證誠し給はす。此ゆへに。樣樣の行おほしと
J09_0531B21: いへとも。往生のみちには。ひとへに念佛がすぐれ
J09_0531B22: たる事にて候なり。しかるを。往生のみちにうとき
J09_0531B23: 人の申すやうは。念佛は餘の眞言止觀の行にたへざ
J09_0531B24: るやすきままのつとめにてこそあれと申は。きはめ
J09_0531B25: たるひか事にて候也。そのゆへは。餘行をは彌陀の
J09_0531B26: 本願にあらすときらひすて。又餘行は釋尊の付屬に
J09_0531B27: あらざれはえらひととめ。又餘行は諸佛の證誠にあ
J09_0531B28: らさるをもてやめをさめて。いまはたた彌陀の本願
J09_0531B29: にまかせ。釋尊の付屬により。諸佛の證誠にしたか
J09_0531B30: ひて。をろかなるわたくしのはからひをはやめて。こ
J09_0531B31: れらのゆへつよき念佛の行を信じつとめて。往生を
J09_0531B32: ばいのるへしと申事にて候也。されは惠心の僧都の
J09_0531B33: 往生要集に。往生の業には。念佛を本とすと申たる
J09_0531B34: は此意也。今はたた餘行をととめ給て。一向に念佛
J09_0531B35: になら勢給ふへし。念佛にとりても。一向專修の念

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