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J1400 和語灯録 了恵輯緑 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0529A01: の佛すなはち無數の化佛。無數の化觀音勢至菩薩を
J09_0529A02: つかはして。行者を護念し給ふ。さきの二十五の菩
J09_0529A03: 薩と。百重千重に行者を圍繞して。行住坐臥をとは
J09_0529A04: ず。一切の時處に。もしはひる。もしはよる。つねに
J09_0529A05: 行者をはなれ給はすと。又いはく彌陀を念して往生
J09_0529A06: せんとおもふものは。つねに六方恒沙等の諸佛のた
J09_0529A07: めに護念せらる。かるがゆへに護念經となづく。い
J09_0529A08: ますてにこの增上縁の。誓願のたのむへきあり。も
J09_0529A09: ろもろの佛子等。いかでか心をはけまささらんやと
J09_0529A10: いへり。かの文の意は彌陀の本願をふかく信して。
J09_0529A11: 念佛して往生をねかふ人をは。彌陀佛よりはしめた
J09_0529A12: てまつりて。十方の諸佛菩薩。觀音勢至無數の菩薩
J09_0529A13: この人を圍繞して。行住坐臥。よるひるをもきらは
J09_0529A14: ず。かげのことくにそひて。もろもろの橫惱をな
J09_0529A15: す。惡鬼惡神のたよりをはらひのそき給ひて。現世
J09_0529A16: にはよこさまなるわづらひなく。安穩にして。命終
J09_0529A17: の時は。極樂世界へむかへ給ふ也。されは念佛を信
J09_0529B18: して往生をねかふ人は。ことさらに惡魔をはらはん
J09_0529B19: ために。よろつのほとけかみにいのりをもし。つつ
J09_0529B20: しみをもする事は。なしかはあるへき。いはんや佛
J09_0529B21: に歸し。法に歸し。僧に歸する人には。一切の神
J09_0529B22: 王。恒沙の鬼神を眷屬として。つねにこの人をまも
J09_0529B23: り給ふといへり。しかれはかくのこときの諸佛諸
J09_0529B24: 神。圍繞してまもり給はんうへは。又いつれの佛神
J09_0529B25: かありて。なやまし。さまたくる事あらん。又宿業
J09_0529B26: かきりありて。うくべからんやまひは。いかなるも
J09_0529B27: ろもろのほとけかみにいのるとも。それによるまし
J09_0529B28: き事也。いのるによりてやまひもやみ。いのちものふ
J09_0529B29: る事あらは。たれかは一人としてやみしぬる人あら
J09_0529B30: ん。いはんや又佛の御ちからは。念佛を信するもの
J09_0529B31: をは。轉重輕受といひて。宿業かきりありて。をも
J09_0529B32: くうくへきやまひを。かろくうけさせ給ふ。いはん
J09_0529B33: や非業をはらひ給はん事ましまさざらんや。されは
J09_0529B34: 念佛を信する人は。たとひいかなるやまひをうくれ

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