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J1400 和語灯録 了恵輯緑 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0519A01: 出家して。ほとけになりて衆生をすくはんとおほし
J09_0519A02: めしし時。淨土をまうけむために。四十八願ををこ
J09_0519A03: し給ひし中に。第十八の願にいはく。もしわれほと
J09_0519A04: けにならんに。十方の衆生。わがくににむまれんとね
J09_0519A05: かひて。わか名號をとなふる事。下十聲にいたるま
J09_0519A06: てわが願力に乘して。もしむまれすは。われほとけ
J09_0519A07: にならじとちかひ給ひて。その願ををこなひあらは
J09_0519A08: して。いますてにほとけになりて十劫を經給へり。
J09_0519A09: されは善導の釋には。かのほとけいま現に世にまし
J09_0519A10: まして。成佛し給へり。まさにしるへし本誓重願む
J09_0519A11: なしからず。衆生稱念すれは。かならす往生する事
J09_0519A12: を得との給へり。このことはりをおもふに。彌陀の
J09_0519A13: 本願を信して念佛申さん人は。往生うたがふへから
J09_0519A14: ず。よくよくこのことはりを思日ときて。いかさまに
J09_0519A15: もまづ阿彌陀佛のちかひをたのみて。ひとすちに念
J09_0519A16: 佛を申して。ことさとりの人の。とかくいひさまたけ
J09_0519A17: むにつきて。ほとけのちかひをうたかふ心ゆめゆめ
J09_0519B18: あるへからず。かやうに心えて。さきの聖道門は。わ
J09_0519B19: か分にあらすと思ひすてて。この淨土門にいりて。ひ
J09_0519B20: とすちにほとけのちかひをあふきて。名號をとなふ
J09_0519B21: るを。淨土門の行者とは申す也。これを聖道淨土の
J09_0519B22: 二門と申すなり
J09_0519B23: つきに淨土門にいりてをこなふへき行につきて申さ
J09_0519B24: は心と行と相應すへき也。すなはち安心起行となづ
J09_0519B25: く。その安心といは。心つかひのありさま也。すな
J09_0519B26: はち觀無量壽經に説ていはく。もし衆生ありて。か
J09_0519B27: のくににむまれんと願するものは。三種の心ををこ
J09_0519B28: して。すなはち往生すべし。何等をか三とする。一に
J09_0519B29: は至誠心。二には深心。三には廻向發願心也。三心
J09_0519B30: を具するものは。かならすかのくににむまるといへ
J09_0519B31: り。善導和尚この三心を釋しての給はく。はしめの
J09_0519B32: 至誠心といは。至といは。眞也。誠といは。實也。
J09_0519B33: 一切衆生の身口意業に。修せんところの解行。かなら
J09_0519B34: ず眞實心の中になすべき事をあかさんとをもふ。外

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