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J1400 和語灯録 了恵輯緑 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0515A01: 世の凡夫をやとこたへ給へり。かくのこときの要文
J09_0515A02: 等智者たちのをしへをみても。なを信心なくして。
J09_0515A03: うけかたき人界に生れて。ゆきやすき淨土にいらざ
J09_0515A04: らん事。後悔なに事かこれにしかんや。しかるに當
J09_0515A05: 世專修念佛の行者にをゐて。もはら難をくはへてあ
J09_0515A06: ざけりをなすともからおほくきこゆるにや。これ又
J09_0515A07: むかしの權者たち。かねてまづさとりしり給へる事
J09_0515A08: 也。善導の法事讃にいはく。世尊説法時將了慇懃付
J09_0515A09: 囑彌陀名五濁增時多疑謗道俗相嫌不用聞見
J09_0515A10: 有修行起瞋毒方便破壞竸生怨如此生盲闡提
J09_0515A11: 輩毀滅頓敎永沈淪超過大地微塵劫未可得離
J09_0515A12: 三途身大衆同心皆懺悔所有破法罪因縁云云叉平等
J09_0515A13: 覺經にいはく。もし善男子善女人ありて。かくのこと
J09_0515A14: きらの淨土の法門をとくをききて。悲喜をなして身
J09_0515A15: の毛いよたちてぬきいだすがごとくなるは。しるへ
J09_0515A16: しこの人過去にすでに佛道をなしてきたれる也。も
J09_0515A17: し又これをきくといふとも。すべて信樂せさらん
J09_0515B18: にをきては。しるへしこの人ははしめて三惡道の中
J09_0515B19: よりきたれる也。しかれはかくのこときの謗難のと
J09_0515B20: もからは。左右なき罪人のよしをしりて。論談にを
J09_0515B21: よぶべからざる事也。又十善かたくたもたすして。
J09_0515B22: 忉利都率をねがはんは。きはめてかなひかたし。極
J09_0515B23: 樂は五逆のものも念佛によりてむまる。いはんや十
J09_0515B24: 惡にをいてはさはりとなるべからず。又慈尊の出世
J09_0515B25: を期せんにも。五十六億七千万歳いとまちとを也。い
J09_0515B26: まだしらず。他方の淨土そのところところにかくのこ
J09_0515B27: ときの本願あることを。極樂は彌陀の願力はなはた
J09_0515B28: ふかし。なんそほかをもとむへき。又このたひ佛法
J09_0515B29: に縁をむすひて。三生四生に得脱せんとのそみをか
J09_0515B30: くるともからあり。この願きはめて不定也。大通結
J09_0515B31: 縁の人。信樂懺愧のころものうらに一乘無價の玉を
J09_0515B32: かけなから。隔生即忘して三千塵點があひた。六趣
J09_0515B33: に輪廻せしにあらすや。たとひ又三生四生に必定得
J09_0515B34: 脱すべきにても。それをまちつけん輪廻のあひだの

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