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J1400 和語灯録 了恵輯緑 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0503A01: の。みな眞實をもてつとむへし。是を勤修せんに。
J09_0503A02: ほかには賢善精進の相を現し。うちには愚惡懈怠の
J09_0503A03: 心をいだきて修するところの行業は。日夜十二時に
J09_0503A04: ひまなく。これを行ずとも往生をえす。ほかには愚
J09_0503A05: 惡懈怠のかたちをあらはし。うちには賢善精進のを
J09_0503A06: もひに住してこれを修行するもの。一時一念なりと
J09_0503A07: も。その行むなしからすかならす往生をう。これを
J09_0503A08: 至誠心となづく。二に深心といふは。ふかく信する心
J09_0503A09: なり。是につゐて又二あり。一にはわれはこれ罪惡
J09_0503A10: 不善の身。無始よりこのかた六道に輪迴して。出離
J09_0503A11: の縁なしと信し。二には罪人なりといへともほとけ
J09_0503A12: の願力をもて強縁として。かならず往生を得と信
J09_0503A13: す。これにつゐて又二あり。一には人につきて信を
J09_0503A14: たつ。二には行につきて信をたつ。人につきて信を
J09_0503A15: たつといふは。出離生死のみちをほしといへとも。
J09_0503A16: 大きにわかちて二あり。一には聖道門。二には淨土
J09_0503A17: 門なり。聖道門といふは。此娑婆世界にて煩惱を斷
J09_0503B18: し。菩提を證するみちなり。淨土門といふは。この
J09_0503B19: 娑婆世界をいとひ。かの極樂をねかひて。善根を修
J09_0503B20: する門なり。二門ありいへとも。聖道門をさしをき
J09_0503B21: て淨土門に歸すべし。しかるにもし人ありてをほく
J09_0503B22: 經論をひきて。罪惡の凡夫往生する事をえじといは
J09_0503B23: ん。このことばをききて退心をなさす。いよいよ信心
J09_0503B24: をますへし。ゆへいかんとなれは。罪障の凡夫の淨土
J09_0503B25: に往生すといふ事は。これ釋尊の誠言也。凡夫の妄
J09_0503B26: 執にあらず。われすでに佛の言を信してふかく淨土
J09_0503B27: を欣求す。たとひ諸佛菩薩きたりて。罪障の凡夫淨
J09_0503B28: 土にむまるへからずとの給ふとも。これを信すへか
J09_0503B29: らず。ゆへいかんとなれは。菩薩は佛の弟子なり。も
J09_0503B30: しまことにこれ菩薩ならは。佛説をそむくべから
J09_0503B31: ず。しかるにすてに佛説にたがひて。往生をえずと
J09_0503B32: の給ふ。まことの菩薩にあらず。又佛はこれ同體の大悲
J09_0503B33: なり。まことに佛ならは。釋迦の説にたかふべから
J09_0503B34: ず。しかれはすなはち。阿彌陀經に。一日七日彌陀の

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