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J1370 一枚起請講説 法洲 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0235A01: 一枚起請講説卷上
J09_0235A02:
J09_0235A03: 訓讀し奉る。一枚起請文は。宗祖大師。自行化他成
J09_0235A04: 就し。御壽齡滿八十歳の御臨末に。殘し給はる御
J09_0235A05: 遺訓なり。古人の云。鳥の將に死なんとする時。其
J09_0235A06: 鳴く聲かなし。人の將に死なんとする時。其言ふこと
J09_0235A07: よしと。凡そ人の親たらん者。命終に臨みて。子孫
J09_0235A08: に對して。無益のことを遺言せんや。况や我元祖大師
J09_0235A09: は本地極樂の右脇の大士にして。末世の衆生を救攝
J09_0235A10: とて垂迹し給ひ。本願念佛往生の宗門を開き。在世
J09_0235A11: 化縁の薪つきぬる故。報土に歸入し給ふにより。末
J09_0235A12: 世の衆生の僞濫を除き。專修念佛の正義を示し。順
J09_0235A13: 次往生の大益を與へん爲に。終窮無極の大悲より。
J09_0235A14: しるさせ給ふ御遺訓なれば。念佛の行者たらん者は。
J09_0235A15: 朝たに讀み夕べに拜し。若し其力なき人は。他の讀
J09_0235A16: 誦し解説するを聞て。骨に鏤め肝に銘じて正義を守
J09_0235A17: り。順次往生の大益を得べきなり。凡此御法語の末
J09_0235B18: 書。百餘部に及びて。廣多なることなれば。解釋の正
J09_0235B19: 不。科段の廣畧等。一凖ならず。中に於て。今依る所
J09_0235B20: は。忍澂上人の諺論。關通上人の梗槪聞書は。宗義
J09_0235B21: の蘊奧を盡されたれば。多分此兩書に依て辨ずるな
J09_0235B22: り。
J09_0235B23: 此書を講ずるに大科六段あり
J09_0235B24: 第一縁起此御法語の起る因縁を云。
J09_0235B25: 第二題號一枚起請文。
J09_0235B26: 第三本文もろこし我朝と云より。唯一向に念佛すべし迄。於中有五
J09_0235B27: 一揀謬解於中有二
J09_0235B28: 一觀念謬解もろこし我朝と云より。あらずと云まで。
J09_0235B29: 二稱名謬解又學文をしてと云より。念の心をさとりて申念佛にもあらずと云まで。
J09_0235B30: 二示本願念佛正義唯往生極樂のと云より。別の子細候はずと云まで。
J09_0235B31: 三伏難通但し三心四修と云より。籠り候と云まで。
J09_0235B32: 四立誓請證此外に奧ふかきと云より。本願にもれ候べしと云まで。
J09_0235B33: 五結勸機法正義於中有二
J09_0235B34: 一示正所被機念佛を信ぜん人はと云より。智者のふるまひをせずしてと云まで。

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